現代のすがたをみつめる「生老病死」をテーマとした講演会

小林さんは、医師としていのちの現場で携わる中で、

①緩和ケアとは?②病院における生老病死について-事例を通して-、③四苦八苦と緩和ケア、④学びについてをお話しいただきました。

日常生活に垣間見る生・老・病・死をきっかけに、自分の本来のあり方を見直すことができるのではないかとおっしゃられています。

【日  時】 2015年10月27日(火)18:30~20:00

【場  所】 しんらん交流館 2階 大谷ホール

【講  師】 市立甲府病院緩和ケア医師 小林 薫 さん

【講  題】 いのちのはじまりとおわり―病院の生老病死と学び―

【講演にあたってのメッセージ】 

われわれ21世紀を生きる日本人は、日常から生老病死を病院に追いやりました。命の誕生も終焉も、老いも病むことも、たいがい病院で営まれ、そしてまた日常へと帰ってゆきます。私が診療する緩和ケア外来には、がんを病んだ患者さんのほかに、大切な人を亡くされ死を望む遺族も来ます。中には幼い子どもを亡くした親御さんや、生まれたお孫さんに障害が見つかる患者さんもいて、まさに病院が生老病死の現場だと感じる毎日です。

そして患者さんは、みずからの人生の終わりを受けとめることで、人の人生に課せられた生老病死の課題にその人なりの答えを見つけ、それを携えて余生を送る日常の生活に戻ってゆかれます。死が不可避の我々の人生では、逆に生老病死があればこそ、生きる意味を学ぶ機会が得られるのかもしれません。いくつかの事例をお話しさせていただきますので、皆様の学びのきっかけとなれば幸いです。