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奄美風景 (あまみふうけい)」 大山清長 (おおやまきよなが)
2000年 油彩・キャンパス 45.5×53.0cm
大山清長さんは熊本にある国立ハンセン病療養所菊池恵楓園(きくちけいふうえん)で60年を過ごされました。菊池恵楓園絵画クラブ金陽会発足後、数年してから絵を描き始められたようです。金陽会のメンバーの中で、遺されている作品が10点と一番少ないですが、うち6点が奄美大島を題材にした作品となっています。1964年に奄美空港が開港するまでは、那覇港と鹿児島港のほぼ中間に位置する名瀬港が海上交通の拠点でした。その名瀬港には奄美の人ならば誰でも知っている「名瀬立神(なぜたちがみ)」があります。自然信仰の象徴ともいえる立神は各地にありますが、灯台が設置されている立神は珍しいでしょう。奄美の代表的な島唄「行きゅんにゃ加那」にも唄われているほどのシンボリックな島が描かれているこの作品は、故郷に帰ることが叶わなかった大山さんが、77歳の時に描いた作品です。

文:藏座江美さん(一般社団法人 ヒューマンライツふくおか理事)