広域範囲の組における共同教化・堺支院を中心として
大阪教区第21組で開催されている同朋交流会とは、各寺院が同朋会を含めたそれぞれの活動内容を紹介し、発表しあう情報交流の場です。第21組は、大阪府の堺市・和泉市に位置し、38ヶ寺で構成されており、白水会・北泉会・東方会の3ブロックに分かれています。広範囲な組ではありますが、教化活動は組が一体となり開催されています。今回は、2014年9月17日（水）に難波別院堺支院（堺南御坊）本堂で開催されました同朋交流会の様子をお伝えします。

交流会の当日に発表する寺院は、組の実行委員会が3ヵ月前に指名し、指名された寺院は、発表に向けて準備を始めます。山雄竜麿以速寺住職はその準備をする手間が大事だと話されました。

住職と門徒が一緒に試行錯誤しながら準備し、活動内容を紹介された他の寺院が「これならうちのお寺でも出来そう」と連鎖反応が起きることを願っています。現に開催後、花まつりを始めた寺院もあるそうです。

勤行の調声もご門徒（戸松幸彦門徒会長）、会の進行もご門徒（中川和男門徒会副会長）によって行われます。第21組の教化委員会は、寺族だけではなく、組門徒会長、組門徒会副会長、推進員も委員として一緒に企画を考え実働しています。

門徒が積極的なのは住職の指導力の賜物
戸松門徒会長は、

「1回目より2回目と会に参加する人数がどんどん増えています。第21組が開催する『夏季仏教講座』も30年以上続いており、毎年1,000人ほどの参加者がいます。第21組は、門徒が積極的なんです」

と。

なぜ積極的になれるのかと伺うと、

「住職の指導力」

と語られました。また、

「住職が先導してくれれば、一緒にしていこうと思う。他の寺院の活動を聞けば“うちでもやりたいな”と思う」

とも語られました。

駅前にある寺院や昔ながらの集落の寺院など地域性を加味しながら、住職と門徒が一緒になって考え発表する共同教化の場となっています。
第21組組長の日野廣宣光照寺住職に活動を聞くと、白水会が独自に行っていた「夏季仏教講座」を現在、堺支院を中心として組全体で行っているとのこと。また、同朋交流会に参加するご門徒にとっては、すでに交流会が開催されることは当たり前で、どのように継続させていくかが問題と語られました。

◆発表：白鷺同朋の会
14ヶ寺合同の同朋の会：14ヶ寺の推進員・住職方の活動の場として1999年に発足。開催は年4回！2014年12月で60回になります。大型バス3～4台で5回本山団体参拝！！

◆発表：西然寺
同朋の会の取り組み：月に一度（10月を除く）勉強会を実施。法話と座談会を大切にしています。法要・行事後も座談会実施。より多くの方々にご参加いただける座談会の在り方を考えていくことが課題とのこと。

◆発表：願行寺
「花まつり子ども会」発足：本堂の落慶法要を機縁に、稚児として参列していた子どもたちにお寺へ来てもらえるように発足。大阪教区のゆるキャラ「ブットン君」率いる「教区子ども同朋唱和講習会」のスタッフ、住職が役員を務める「教区児童連盟」、願行寺の役員一同が連携して盛り上げています。

◆発表：教区教化委員会
「子ども同朋唱和」の取り組み：正信偈のお稽古を通して各寺院における子ども会の発足と充実を願い、2009年度から実施。さまざまな工夫を凝らした内容で、子どもたちとお寺の距離を縮めることに努めています！（ゲームや「ブットンくんと遊ぼう」コーナーなどなど）講師がさまざまなお寺に赴き、子どもとふれあう中で、学び、試行錯誤を繰り返し、年々充実した内容になってきています。現在は12人の講師で運営中！

 

組が一丸となって取り組む掲示伝道～教区内第１位の取り組み～
（組）97.4％／（大阪教区）78.7％／（宗門平均）67.7％　　全国419ヶ組中、第7位！！

第21組の特筆すべき共同教化として掲示伝道の実施率の高さがあります。組内の各寺院に1年間分のポスターを事前に渡し、組内の寺院が同じ内容を掲示する取り組みを実施。これは、同じ内容のポスターを掲示することで、一般の人たちに「真宗大谷派のお寺がこんなにある！！」と思ってもらうことを願いとしています。
どのようなポスターを掲示してよいか悩んでいる時に選べたり、何より一般の方に「この間も違う場所で見た」と思ってもらえることでお寺に興味を持ってもらえるきっかけになるのではないかと、継続して行われています。普段は組が広域範囲のため、ブロックに分かれて活動をしています。