活動報告

  • 青少幼年センターニュース
  • 被災地から
  • 被災地の子どもたちに向けて
  • 子どものつどい
  • 子ども会訪問
  • 子ども上山参拝
  • 絵本ではじめる講習会
  • アーカイブ(今までの歩み)

被災地から

仙台仏青ボランティア活動(被災者支援)の加勢

青少幼年センターとしての支援活動

青少幼年センターでは、ボランティア活動を行う各教区の青年会等と連絡・連携を図りつつ、継続的な支援活動の中から「共に悩み、共に生きる」 「互いが支えられて在る」ことを学び、これからの青少幼年教化活動の展開に資することを願っています。

震災から3ヵ月の風景

2011年6月15日・16日、仙台仏青ボランティア活動の加勢として、宮城県牡鹿半島にある大原中学校跡地避難所と寄磯小学校避難所に同行しました。 避難所に向かう車窓からは、初めてなのにどこか懐かしい風景、ここにしかない風景が見えました。この風景を通り過ぎると町並みが一変します。 津波が押し寄せた場所です。その日も平穏な日常があり、これからも続くと疑わないものが、一瞬にして押し潰され、捩じ曲げられ今なお壊滅的な状態のままです。

互いが支えられて在る活動

一日目は三条仏青有志会、二日目は高田教区震災支援有志会との合同で、炊き出しと無料バザー・念珠作りを行いました。いずれも急遽組織された活動団体ではなく、 三条は「新潟県中越沖地震」の経験からボランティアへの関心と備えがありました。また高田が200名分の炊き込みご飯とから揚げ、豚汁を作る手際のよさは日頃の 取り組みに裏打ちされたものです。
 仙台仏青は、助け合いながらそれぞれの持ち場で作業し、初参加者も仲間に誘い込む雰囲気があります。野菜を切っていると「美味しそうに切りましょう、 食事をしてもらうのですから」と、また「各教区の手伝いがないとできないので」と話されます。支援活動において重要な姿勢だと思いました。ここでは互いが 支えられて在ることが実感されていると思いました。

現場に身を運び耳を傾ける

地震発生後から現場に身を運び何が必要なのか、とにかく現場の声を聞いたそうです。その声に応えてBOP(仏青お風呂プロジェクト)が手探りで始まりました。 以前にドラム缶風呂の経験をもっていた佐々木道範氏(仙台仏青会長)が中心となりました。何より町が混乱して、会場から浄水場まで片道1キロ程を2時間もかけて 水を買いに走りました。

動きが新たな繋がりを生む

大原中学校跡地避難所へ行くことになった経緯は、近所にお風呂を設置している時に、避難所の代表者から相談を受け、動きが新たな繋がりを生んだ成果でした。 この避難所は、統廃合になった校舎で、しばらく使用されておらず、地震によるひび割れ、地割れの被害もあります。しかし、震災により数家族が避難して 使用するようになりました。このような悲しい現実と時代社会に翻弄される過疎地の現状、複雑な思いを吐露される声を聞かせていただきました。

物資だけをお届けしているのではない

炊き出しをしていると避難所から仕事に通われている方が帰宅されました。仙台仏青は「お疲れ様でした、お肉が焼けています」と好意的に声を掛けます。 何か業務として支援物資をお届けしているのではなく、苦しみに寄り添い、悲しみを分かち合い、励まし励まされ、支え合いの関係性の中から尊い出遇いが 生まれているようでした。

一人一人ということ

仙台仏青ボランティア活動の中で、特に感じたことがあります。それは、必ず互いを名前で呼び合うということです。もしかすると寺号で呼び合う場合があるかもしれません。 ですが仏教青年会は、寺院だけの集まりではありません。仙台仏青には、寺院以外の青年がおられました。その方は微笑み「ボランティア活動だから、 仏青だから参加しているのでなく、会長に誘われたから」と語られました。そっけないようですが、この言葉の背景に深い関係性があります。表情の奥には、 一人と繋がり、一人一人が互いに支えられて在ると強く頷いておられるものがありました。

▲ このページのトップへ