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子ども会訪問

高山教区益田組 賢誓寺

設置寺院 高山教区益田組 賢誓寺
所在地 岐阜県下呂市

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 2007年度の「絵本100冊プレゼント」で当選された、賢誓寺(高山教区益田組)さんでの子ども会の様子を、江馬雅臣さんが報告してくださいます。 子ども会を始められて今年で3年目。始められたきっかけや、子ども会を通して見えてきたこと、 そしてこの春に行われた「げんせい寺子ども会花まつり」の様子をご紹介します。

子ども会をはじめたきっかけ

 賢誓寺で子ども会が始まったのは2006年10月。
 子ども会開設の手引き『ひとりからはじめる子ども会』を参考に準備を始めました。 準備といってもたいした事ではなく、一歩踏み出すことが出来ないモヤモヤしている私自身の準備でした。 とにかく「始めちゃえば続けるしかない」と、勢いだけで子ども会を始めました。 最初10人からスタートした子ども会も3年が経ち、今では参加者が幼児から中学生になっています。

子どもから教えられる私

 始めた頃の子どもたちへの案内文の内容は、「お寺で一緒に学ぼう」とか「ほとけ様の教えをみんなで聞いてゆこう」とか、 私が子どもを教化する意識でいました。しかし、関係が深まり会を重ねることで、子どもから教えられる事が多く、 子どもから私が教化されている事に気付かされました。毎月1回3時間のペースで始めましたが、1年目は子どもたちの顔と名前を覚える事で精一杯でした。 「どうか子どもたちにお寺へ足を運んでほしい」という思いが強く、子どもたちが集まる工夫を考えることに全力になり、 自分が子ども会をやりながら楽しむという余裕すらありませんでした。
 子ども会当日ともなると「今日は子どもたち来てくれるかなぁ」と、恋人を待つかのようにドキドキしながら玄関の前で待つ私に、 元気な声で「おはよう」と階段を駆け上がってくる一番乗りのナミに「おはよう!来てくれてありがとう!」と嬉しさのあまり感極まって叫び、 「朝から大丈夫?そんな大きい声で」とナミから冷静に話しかけられる私でした。

子どもたちの自主性を大切に

 そんな子ども会も3年目に入り関係が深まる中で、子ども会の企画も子どもたちから様々な意見が出るようになりました。 当初5・6年生だった子が、今では立派な中学生です。そんな中学生がスタッフとなり、昨年の夏休みに「お泊まり会」を開催することが出来ました。 チーフはカンタ、サブチーフはカンナ。日程はカレー作り、花火大会、ビンゴ大会、ナイトウォークなど、 中学生のスタッフたちが企画から運営まで楽しみながら自主的にやってくれました。日頃、私が考える企画は子どもたちからダメ出しされることが多く、 子どもたちが考えた遊びや企画は何故か楽しんでいます。やはり、子どもたちの自主性を大切にしなければならないということ、 一人ひとりと深くかかわることの大切さも子どもたちから教えられることです。

パティシエと僧侶のコラボ


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  今年4月の子ども会に「げんせい寺こども会花まつり」を行いました。
 日頃から、お世話になっている本願寺派福應寺住職の大江真人さんと「私も福應寺子ども会をやっているし、 お互い花まつりケーキで子どもたちとお釈迦様のお誕生をお祝いしてみたら楽しいだろうね」という話になりました。 さっそく地元の有名ケーキ屋「ジークフリーダ」(岐阜県下呂市萩原町古関)パティシエの北条達也さんと交流させて頂いているご縁で 「花まつりケーキを頼みたいのですが受けて頂けますか?」と話を持ちかけてみました。さすが、フランスやオーストリアで修行をされ、 名古屋の一流ホテルで腕を磨かれた北条さんです。返ってきた言葉は「俺さぁ、何でもケーキで作るのが好きなんだよね。」と一言。 おもむろにポケットから携帯電話を取り出し、過去に製作した創作ケーキの画像を見せて下さいました。思わず「えっ!?これ本当にケーキですか?」 と突っ込みたくなる程、実物そっくりの新幹線やアニメキャラクター等の創作ケーキの画像に見入ってしまいました。
 さっそく「花御堂」と「誕生仏」の写真を事前に撮影し、製作に取り掛かっていただきました。 花まつり当日、子どもたちがどんなリアクションをするのかが楽しみで、ワクワクしてしかたありませんでした。
 4月18日、「げんせい寺こども会花まつり」当日がやってきました。案内文に、地元有名パティシエが作る「花まつりケーキ」を事前に告知していたこともあって、 普段全くお寺に来ない保護者の方々も足を運んで下さいました。いよいよ「花まつりケーキ」のお披露目です。 しんらん様の前にケーキをお供えした時の子どもたちの「うわぁ~すげ~」という声、ビックリした表情。それを見たときは素直に嬉しかったです。 しかもこのケーキ、「花御堂」から「誕生仏」まで全部食べられるから凄い!土台はイチゴのケーキ、柱はホワイトチョコ、屋根はチョコレート、 お釈迦さまもチョコレートで出来ています。とにかく、北条さんと「やってよかったね」と喜びを分かち合うことができました。 僧侶とパティシエのコラボレーションは大成功でありました。

おわりに

 「げんせい寺こども会」を続ける中で、子どもたちから教えられる事ばかりです。 とにかく、無理しないように自分も楽しみながら一人ひとりの子どもたちとの関係を大切にし、開かれた場を共につくってゆきたい。
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