長浜教区・五村別院・長浜別院宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌
テーマ 『今、いのちがあなたを生きている』
スローガン『いただこう あわせる 掌のぬくもりを』
長浜教区では、2019年5月に厳修される「長浜教区・五村別院・長浜別院宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌」に向け、御遠忌お待ち受け事業に取り組まれています。
長浜教区(滋賀県米原市、長浜市、福井県敦賀市)は、古くより日本の政治や宗教、文化の中心であった畿内と東国、北国を結ぶ地域として先駆的な文化や風土が育まれてきた地域で、宗祖親鸞聖人の教えをいのちがけで広められ、護ってこられたご門徒の歴史の深い場所でもあります。
しかながら、時代ともに人々の価値観や生活様式も変化し、以前には聞こえていたお鈴の音もお念仏の声も聞こえなくなり、いのちの尊さへの感覚や人々の繋りもだんだん少なくなってきている状況があります。
この度の御遠忌では、このような今日にあって、本願念仏に生きてこられた先達のお姿や寺院建立にかけられた願いを訪ねるなかで、自らの信心を確かめつつ、本願念仏の教えが世に弘まり、それを後世に確かに伝えていくことを願いにお勤まりします。
次の世代に教えを伝えるために
教区御遠忌キャラクター「あかり」と「とも」
時代ごとのお寺の実態を調査する「教勢調査(第7回)」において、長浜教区は、「日曜学校(子ども会)」の結成率が全国で一番高く、青少幼年教化活動の盛んな教区です。教区御遠忌キャラクターは、そのような教区の特徴から、教えを相続し、次の世代を担う合掌する子ども達をイメージし作成されました。またキャラクターの名称は教区内に広く募集を行い、応募総数339件の中から審査の結果によって選ばれました。
御遠忌記念グッズ ~日曜学校で使ってもらえるように~
お寺の日曜学校(子ども会)で使っていただけるよう『勤行本(大)』や『子どもおつとめ本正信偈』、『あかほんくん』を入れることができる「御遠忌記念オリジナルブックカバー」が作成されています。本体には御遠忌のキャラクターやロゴマークのほか、「あかりとものぬりえ」がついていて自分だけの勤行本を作ることができるようになっています。御遠忌のお待ち受けとして開催された「教区花まつり子ども大会」や「教区子ども御遠忌」では、色とりどりのマイ勤行本を手にした子どもたちがお参りしてくれました。
念仏者の誕生と地域の活性化を願いに
御遠忌お待ち受け助成事業「ごえんき ごきげんワークショップ」
宗門内にとどまらず、広く、浄土真宗の教えを確かめ、伝えることを目的に「ごえんき ごきげんワークショップ」が行われています。この取り組みは、「生きる力を伝える」という御遠忌の願いに則したさまざまな活動に対して一定の支援しようというものです。新たな人の動きを生み出し、本願のみ教えに生きる念仏者の誕生と地域の活性化が願われています。
これまでに、「地域お宝掘り起こし隊」、「おつとめおけいこ会」など多様な企画が展開されています。
■地域お宝掘り起こし隊
~親鸞聖人750回忌を迎えるにあたり、寺院での日曜学校・法要・集いのお手伝いをします。~
「地域お宝掘り起し隊」では、これまでお寺にあまりご縁がなかった方々に、気楽に足を運んでいただきたいと、既存のお寺のイメージに捉われず、映像や動画の上映などを通して、お寺での日曜学校や法要、集いなどのお手伝いを行っています。
これまで、子どもたちを対象に、学校での読み聞かせやサロンを開催しており、地域に残る昔話や伝承、お釈迦様の逸話やイソップ童話などの上映を行っています。今日伝わりにくくなってきた、愛、命、魂、心、思いなど、目には見えない大切なことを心で感じてもらう学びの場がつくられています。
また、自主編集作品「昭和の中の坂田(湖北等)」では、戦後の出来事、流行歌、楽しかった学生時代、苦しかった農作業、地域の文化や伝統行事を、高齢者の方に懐かしく思い出していただきながら、お寺の懐かしい写真や七高僧や蓮如上人の物語を織り交ぜて上映されています。
様々な会場での開催をとおして、沢山の方にお念仏の教えに触れていただく縁を持っていただいています。
この他にも、長浜教区では御遠忌を迎えるにあたって、さまざまな事業計画が進められています。2019年4月20日、24日には「御遠忌讃仰記念講演会」が、5月3日には「子ども御遠忌」が開催されています。
田畑正久さん
佐藤第二病院院長
龍谷大学大学院教授
会場:五村別院
人間の老病死が課題となる福祉・介護・看護・医療の現場で、生老病死の四苦を超える道をどう構築していくかを自身の課題とされています。親鸞聖人のみ教えに照らされ、生活を通したお話を聴聞したいと思います。
中島岳志さん
東京工業大学教授
TV朝日『報道ステーション』元レギュラーコメンテーター
会場:長浜別院
どこまでも自分中心にしか生きられない私たち人間を〝恥ずべし、傷むべし〟と悲しみをもって見つめ続けられた親鸞聖人…。そんな親鸞聖人に寄せる思いとご自身の親鸞聖人との出あいを聞きたいと思います。