2019年4月2日にお勤めする全戦没者追弔法会。法要、記念講演後、参拝接待所視聴覚ホールにて開催されるシンポジウムでパネリストとしてご登壇いただく平野伸人(ひらの のぶと)さんをご紹介します。
 
平野伸人(平和支援活動センター所長・長崎市)さんには2月28日に宗務所で開催した「全戦没者追弔法会 学習会」の講師として登壇いただき、「日本の「被害」と「加害」の歴史を考える ―若い世代に被爆体験をどう伝えるか― 」をテーマにお話しいただきました。
 
平野さんは、長崎に原爆が落とされた時、母親の胎内で被爆しました。「被爆二世」として、日本の被害だけでなく加害の歴史に目を向け、在日韓国人被爆者の支援活動などを続けてこられました。また、1998年には高校生平和大使を立ち上げ、国連で核兵器の廃絶を訴え続け、およそ20年にわたって人の育成にあたられています。
 
在日外国人被爆者の戦後補償の問題をはじめ、戦争体験者や被爆者の高齢化に伴い記憶と記録の風化が進む中、若い世代にどのように「戦争」を伝え、平和への歩みをどう確かなものにしていけるのかを、平野さんから学んでいきたいと思います。
 

平野伸人さん
「被爆二世」として、日本の被害だけでなく加害の歴史に目を向け、在日韓国人被爆者の支援活動などを続けてこられました平野伸人さん。
 

◆プロフィール

1946年12月生まれ。長崎市出身の被爆二世。1987年から300回以上訪韓し、在韓被爆者の裁判、生活支援に取り組む。中国人強制連行に関する調査、支援活動も行っている。市民団体「在外被爆者支援連絡会」共同代表。98年から、高校生平和大使を国連へ派遣する委員会の責任者も務める。