00%e9%96%8b%e4%bc%9a%e5%bc%8f● 解放運動推進本部女性室では、2016年10月6日(木)、しんらん交流館大谷ホールを会場に「男女両性で形づくる教団をめざす協議会」を開催しました。
昨年度までは全国各教区が一堂に会して開催していましたが、今年度はより具体的・積極的な協議に資するため、参集いただく教区を絞り東北連区7教区、東海連区6教区及び2015年度に公開講座を実施した長崎教区を対象としました。
開会にあたり木越 渉解放運動推進本部長から挨拶があり「協議会」の開催趣旨を説明しました。

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藤場芳子スタッフによる問題提起

● その後、女性室からの問題提起として、藤場芳子女性室スタッフと本多祐徹同スタッフから「女性室の歩みと願い」を話しました。藤場スタッフは「女性室設置の願いは、私たちが「御同朋・御同行」の関係を生きているのかという一点に尽きる。しかし、果たして具体的な生活がそうなっているだろうか。制度改革は見えるが意識改革は見えにくい。同朋会運動を「僧と俗」の視点に加え、さらに「男女」という視点をもってみていかなければならない。それは男性だけでなく、女性も問い返される問題である」と、自分の中の差別意識を問うことの大切さと、そこから聖教の言葉を先達の解釈に学ぶとともに、自分たちで読み解いていくことが大切であると提起されました。
● そして、女性室の課題として、一人ひとりの性差別問題への「当事者意識の欠如」をあげ、「仏法は自分のこととして聞くのに、なぜ性差別のことは自分の問題にならないのか。教区から「なぜ女性室公開講座をするのか」という問いが出る、その問いの根底にあることが大事であり、それを皆で一緒に考えていきたい」と述べ、教区同士の連携や、教区と女性室との連携を深めていきたいと語りました。

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本多祐徹スタッフによる問題提起

● 本多スタッフは、「男性」スタッフとして女性室に関わってきた中で感じることを2点話しました。
● 1点は男女共同参画と男女平等参画がどう違うのか。国連が女性差別撤廃条約を採択してからの歴史を踏まえながら、女性活躍推進法が今春施行された日本の現状に言及しました。「女性を主語とした取り組みは、女性もがんばって入ってきなさいというような融和運動でないか。性差別の問題は、むしろ男性側の問題であり、差別撤廃や平等ということを外すと、組織を維持するために女性を利用していくものにすり替わっていく。平等とは浄土をひらくこと、男も女も人間を取り戻していくこと」と話しました。
● もう1点は、男性スタッフとして関わるとはどういうことなのか。前年度の女性会議の講師・平井和子さんの「戦争とジェンダー」についての話を引きながら徴兵制について述べ、「男性=加害者側に立つと思われがちだが、男性にとっての性差別の最たるものが徴兵制だと腑に落ちた。つまり、男なら命を捨てろというもので、検査に受かれば「立派な日本男子」、落ちれば「男ではない」とみなされてしまうということ」と話しました。そして、様々な問題の中に性差別の問題があると述べました。


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女性室公開講座(長崎教区)報告

● 午後からは、2015年度に女性室公開講座を開催した長崎教区の報告があり、講座のダイジェスト映像を見たあと、開催に至る経緯と、本来じっくり時間をかけて取り組むべき課題であるが、企画から実施が駆け足になったことなどの反省点、委員として関わってきた中で感じたことの報告がありました。

● 引き続き3班に分かれて班別座談を行い、「協議会」開催前に各教区から提出いただいた資料を基に、具体的な取り組みについて話し合いました。他教区の現状を聞き、地域性もあるものの、その違いに驚いたり、率直な意見交換を行いました。

 

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班別座談

● その後、休憩を兼ねてカフェタイムとし、班別座談で話せなかったことや違う班の方や女性室スタッフとざっくばらんに語り合い、交流を深めました。

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カフェタイムで語り合い

 


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全体協議①
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全体協議②

● 日程の最後となる全体協議会では、班別協議会の報告後、各教区の取り組みや悩みを語り合いました。仙台教区では「性差別に関する学習会 おしかけ座談会」として、スタッフが各組に出向いて学びを深めています。高田教区は10年ほど前から「高田教区男女平等参画を考える会規則」があり、委員が組の研修会に出講しています。現在はほとんどの組にも「男女平等参画を考える会」があることも紹介されました。大垣教区では教区全体にアンケート調査を行い、今年度は集計結果を分析してまとめて冊子化し、その内容を報告する学習会を企画しているとのことでした。

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全体協議③

● 全体的に、課題を継続して活動することと、いかに広く共有していくことができるかが共通の課題でした。他教区の取り組みを聞き、自教区へ持ち帰って参考にしたいという声も聞かれました。
● 2017年度は17教区(北陸連区・近畿連区・九州連区に属する各教区)及び2016年度に公開講座を実施した教区にお集まりいただく予定です。

【解放運動推進本部 女性室】