♯ 開催日時 2017年1月26日(木)18:30~20:00
♭ 場 所 しんらん交流館2階大谷ホール
♪ 聴 講 料 500円 ※1階レストラン京都ホテルオークラオリゾンテ ソフトドリンク1杯無料付
♯ そ の 他 事前申込不要です。駐車場に限りがありますので公共交通機関をご利用ください。
仏教のはじまりをひらいた「生・老・病・死」の問いを現代のさまざまな現場で考え、表現する方をお招きし、現代のすがたをみつめる講演会。
2017年を迎え、1月は作曲家 新実 徳英さんをお迎えします。講題は「つぶてソングを巡って -歌の力を考える」です。
新実さんは、作曲賞も多数受賞されており、声楽・合唱のジャンルでは非常に人気が高い方です。
その経歴は大変興味深く、1947年名古屋市に生まれ、5歳でバイオリンを習い始めたことにより音楽に魅せられ、高校では合唱部に加わり、その頃から将来作曲を本格的にやりたいと思いながらも、東京大学工学部に合格し進学。そこでも合唱団で活躍することで、ますます作曲家になることへの憧れを募らせたそうです。
その後、様々な反対がありながらも夢を諦めず、東京藝術大学作曲科に入学、同大学院も卒業され、現在は、作曲活動のほか、桐朋学園大学院大学教授、東京音楽大学客員教授も兼任されています。
震災をきっかけに「つぶてソング」を作曲され、あらためて作曲家としてできること、歌の力、音楽の力について深く考えられたそうです。
東本願寺とのご縁は、その震災のあった直後に勤まった2011年に宗祖親鸞聖人七五〇回御遠忌法要のとき。宗祖親鸞聖人七五〇回御遠忌音楽法要曲(▶東本願寺サイト内へ移動します)を作曲してくださいました。
作曲中、新実さんは父親を亡くされた経験から、このように語られました。
「父を亡くし、あらためて死がいつも自分の周りにあると実感しています。この歳になると、親族のほか、友人知人も亡くなっていく。人間はやはり1人なんだと。だけど、1人だけれども、そこにつながりがあって、そういう中で生かされているということを感じています」
「死は、誰にも公平にまわってきます。だからこそ生きてる間に、自分なりに意味があることを精いっぱいで来たら・・・」
そして、
「この“回向“にある“願わくは 一切世界の人々と この世界の喜びを みな平等に分かち合い”ということが儀式の意味だと思います。皆さんが集って同じ歌を歌い、それぞれの想いがあるけれども、心ひとつになる、そういう瞬間がとても大事ではないかと思います」と、
思い入れのある曲について語られたのです。
曲名である回向は、平常のお勤めのときには、
願以此功徳 平等施一切 同発菩提心 往生安楽国
と称えます。
それを和訳の歌詞にし曲に乗せたのが、法要曲”回向”です。
その歌詞を見てみますと、
願わくは 一切世界の人々と この出会いの喜びを みな平等に分かち合い
ともに仏になる心発して 阿弥陀みほとけの 安楽国に生れ 生きてはたらく身とならん
(作詞:教学研究所)
漢文のままお称えするときとは違う柔らかさ、言葉に込められている願いが見えてくるようです。
今回の公開講演会では、この”回向”を講演の最後にみなさんで歌い、歌のもつ力を身体と会場の空気全体で感じてみたいと思います。
ぜひ、事前に“回向”をお聴きになって、しんらん交流館にお越しください!
(▶“回向”ダウンロードサイトへ移動します)
(文責講演会担当者)
【参考】
新実徳英さんホームページ / しんらん交流館facebookページ(イベント案内随時更新!)
■「つぶてソング」についてはコチラ
つぶてソング1「あなたはどこに」(▶動画サイトへ移動します)
つぶてソングのつどい(▶サイトへ移動します)