「正信偈」は、私たち真宗門徒にとって、はるか以前からお内仏の前でおつとめしてきたお聖教です。私たちの宗祖である親鸞聖人は、本願念仏の教えが釈尊の時代から七高僧を経て、ご自分にまで正しく伝えられてきたことを、深い感銘をもって受けとめられました。「正信偈」は、親鸞聖人がその感銘を味わい深い詩(偈文)によって、後の世の私たちに伝え示してくださった「いのちの偈」なのです。
「正信偈の教え みんなの偈」は、その歴史と伝統を学び、そこに込められた親鸞聖人のおこころに触れていただくことを願いとして、「正信偈」の一句一句を丁寧に読み解いたものです。私たち一人ひとりが「正信偈」の言葉にふれ、毎日のおつとめがさらに意義深いものとなることを願います。
- 第1回 偈前の文 爾者帰大聖真言閲大祖解釈信知 仏恩深遠作正信念仏偈曰
- 第2回 生きる依り処 帰命無量寿如来 南無不可思議光
- 第3回 いただいている名号 帰命無量寿如来 南無不可思議光
- 第4回 法蔵菩薩 法蔵菩薩因位時 在世自在王仏所
- 第5回 法蔵菩薩の願い 法蔵菩薩因位時 在世自在王仏所
- 第6回 諸仏の浄土 覩見諸仏浄土因 国土人天之善悪
- 第7回 この上にない勝れた願い 建立無上殊勝願 超発希有大弘誓
- 第8回 深い思い 五劫思惟之摂受 重誓名声聞十方
- 第9回 さらなる誓い 五劫思惟之摂受 重誓名声聞十方
- 第10回 如来の光明 普放無量無辺光 無碍無対光炎王 清浄歓喜智慧光 不断難思無称光 超日月光照塵刹 一切群生蒙光照
- 第11回 最後の依り処 普放無量無辺光 無碍無対光炎王 清浄歓喜智慧光 不断難思無称光 超日月光照塵刹 一切群生蒙光照
- 第12回 光明に遇う 普放無量無辺光 無碍無対光炎王 清浄歓喜智慧光 不断難思無称光 超日月光照塵刹 一切群生蒙光照
- 第13回 本願のかたじけなさ 本願名号正定業 至心信楽願為因
- 第14回 往生の確定 成等覚証大涅槃 必至滅度願成就
- 第15回 釈尊が世に出られたわけ 如来所以興出世 唯説弥陀本願海
- 第16回 仏説無量寿経 如来所以興出世 唯説弥陀本願海
- 第17回 この世間に生きる私たち 五濁悪時群生海 応信如来如実言
- 第18回 「五濁の悪時」 五濁悪時群生海 応信如来如実言
- 第19回 喜愛の心 能発一念喜愛心 不断煩悩得涅槃
- 第20回 煩悩と涅槃 能発一念喜愛心 不断煩悩得涅槃
- 第21回 凡夫も聖者も 凡聖逆謗斉回入 如衆水入海一味
- 第22回 常に照らされている私の事実 摂取心光常照護 已能雖破無明闇
- 第23回 信心を覆うとも 摂取心光常照護 已能雖破無明闇 貪愛瞋憎之雲霧 常覆真実信心天
- 第24回 信心を覆うとも 譬如日光覆雲霧 雲霧之下明無闇
- 第25回 大きな喜び 獲信見敬大慶喜 即横超截五悪趣
- 第26回 苦悩を越える 獲信見敬大慶喜 即横超截五悪趣
- 第27回 横に超える 獲信見敬大慶喜 即横超截五悪趣
- 第28回 聞信するということ 一切善悪凡夫人 聞信如来弘誓願 仏言広大勝解者 是人名分陀利華
- 第29回 分陀利華 一切善悪凡夫人 聞信如来弘誓願 仏言広大勝解者 是人名分陀利華
- 第30回 邪見・憍慢 弥陀仏本願念仏 邪見憍慢悪衆生 信楽受持甚以難 難中之難無過斯
- 第31回 難の中の難 弥陀仏本願念仏 邪見憍慢悪衆生 信楽受持甚以難 難中之難無過斯
- 第32回 七高僧 印度西天之論家 中夏日域之高僧 顕大聖興世正意 明如来本誓応機
- 第33回 信心の伝統 印度西天之論家 中夏日域之高僧 顕大聖興世正意 明如来本誓応機
- 第34回 龍樹大士 釈迦如来楞伽山 為衆告命南天竺 竜樹大士出於世 悉能摧破有無見
- 第35回 有無の見 釈迦如来楞伽山 為衆告命南天竺 竜樹大士出於世 悉能摧破有無見
- 第36回 大乗無上の法 宣説大乗無上法 証歓喜地生安楽
- 第37回 歓喜地 宣説大乗無上法 証歓喜地生安楽
- 第38回 難行か易行か 顕示難行陸路苦 信楽易行水道楽
- 第39回 如来大悲の恩徳 憶念弥陀仏本願 自然即時入必定 唯能常称如来号 応報大悲弘誓恩
- 第40回 天親菩薩 天親菩薩造論説 帰命無碍光如来
- 第41回 浄土論 天親菩薩造論説 帰命無碍光如来
- 第42回 真実を顕す 依修多羅顕真実 光闡横超大誓願
- 第43回 横超の大誓願 依修多羅顕真実 光闡横超大誓願
- 第44回 本願による回向 広由本願力回向 為度群生彰一心
- 第45回 一心 広由本願力回向 為度群生彰一心
- 第46回 大会衆の数に入る 帰入功徳大宝海 必獲入大会衆数
- 第47回 往生成仏 得至蓮華蔵世界 即証真如法性身
- 第48回 往生人のこころ 遊煩悩林現神通 入生死園示応化
- 第49回 曇鸞大師 本師曇鸞梁天子 常向鸞処菩薩礼
- 第50回 浄土の教えに帰す 三蔵流支授浄教 焚焼仙経帰楽邦
- 第51回 本願他力の伝統 天親菩薩論註解 報土因果顕誓願
- 第52回 往相の回向と還相の回向 往還回向由他力 正定之因唯信心
- 第53回 凡夫の信心 惑染凡夫信心発 証知生死即涅槃
- 第54回 他力の回向 必至無量光明土 諸有衆生皆普化
- 第55回 道綽禅師 道綽決聖道難証 唯明浄土可通入
- 第56回 聖道門と浄土門 道綽決聖道難証 唯明浄土可通入
- 第57回 他力の念仏 万善自力貶勤修 円満徳号勧専称
- 第58回 三不三信の教え 三不三信誨慇懃 像末法滅同悲引
- 第59回 誓願に遇うということ 一生造悪値弘誓 至安養界証妙果
- 第60回 善導大師 善導独明仏正意
- 第61回 独り仏の正意を明かす 善導独明仏正意
- 第62回 悲しい凡夫を哀れむ 矜哀定散与逆悪
- 第63回 光明と名号 矜哀定散与逆悪 光明名号顕因縁
- 第64回 金剛の信心 開入本願大智海 行者正受金剛心
- 第65回 慶喜の一念 慶喜一念相応後 与韋提等獲三忍 即証法性之常楽
- 第66回 源信僧都 源信広開一代教 偏帰安養勧一切
- 第67回 報土と化土 専雑執心判浅深 報化二土正弁立
- 第68回 極重の悪人 極重悪人唯称仏 我亦在彼摂取中 煩悩障眼雖不見 大悲無倦常照我
- 第69回 法然上人 本師源空明仏教 憐愍善悪凡夫人
- 第70回 善悪の凡夫人 本師源空明仏教 憐愍善悪凡夫人
- 第71回 真宗 真宗教証興片州 選択本願弘悪世
- 第72回 選択本願 真宗教証興片州 選択本願弘悪世
- 第73回 疑いの心 還来生死輪転家 決以疑情為所止
- 第74回 信ずる心 速入寂静無為楽 必以信心為能入
- 第75回 七人の高僧がた 弘経大士宗師等 拯済無辺極濁悪
- 第76回 共に心を同じくして 道俗時衆共同心 唯可信斯高僧説
- 第77回 まとめ
このコーナーの文章は『親鸞の「いのちの歌」 正信偈入門』(東本願寺出版)からの転載です。書籍のお求めはこちらをご覧ください。