2017年4月16日(日)約1年間の準備を経て、「Tera school 福井東別院」が開校しました!
美味しい海の幸や山の幸、豊かな自然、温泉、恐竜の化石、第8代蓮如上人(1415~1499)が布教活動された吉崎、真宗十派の本山(真宗出雲路派、真宗誠照寺派、真宗三門徒派、真宗山元派)がある福井県は、教育に熱心な県でもあります。
このたび、開校された「Tera school 福井東別院」は、お寺の今後を考える福井別院、常葉幼稚園、福井仏青をはじめとする教区の方々【社会人】と、福井大学などの【大学生】が企画し、京都の【 Tera school】 がそれをサポートするという形で開設されたもので、その第1回目が福井別院で開催されました。
「プログラミング」=「難しい」と思う方も多いと思います。「Tera school 福井東別院」では、クイズ感覚の問題を解いたり、簡単なゲームを作ったりする中で楽しみながら学び、算数/数学とコンピュータ・サイエンスの基礎を身につけていくことができ、コンピュータの使用経験や発達段階に合わせたプログラミング学習環境を用意してすすめていきたいと考えています。
【当日の流れ】
10:00~11:00 コアメンバー集合・会場準備
11:00~12:00 スタッフ集合・事前予習
会場の準備を終え、事前予習を行いました。〝子どもと大人が学び合う現代の寺子屋″にとって、スタッフの学びも欠かせません。
プログラミング初心者が学ぶためにオススメの「Hour of Code(アワー・オブ・コード)」を使って第1回目を行うために用意された、スタッフ用の100ページにも及ぶファイル。
「スタッフが常に全員揃うわけではない。」
「これから新しく仲間になってくれるスタッフが見てもでもなるべくわかりやすく。」
といった今後を見据えた丁寧な資料作りに、Tera school福井東別院に対するスタッフの熱意・意気込み、優しさが感じられました。
12:00~12:40 昼食
福井におけるTera schoolのお昼の定番は、越前ガニや甘エビと並ぶ福井ならではの名物の一つとして人気を博す「ヨーロッパ軒のソースカツ丼」。
だいぶ食べなれてきたので、好奇心でカツカレーやパリ丼、ミックスカツ丼、オムライスなどを注文するスタッフも多数。
12:40~13:30 ミーティング
2016年10月11月に試験的に実施した小学生向けのワークショップ、2017年1月のスタッフ合宿、2月3月の開校に向けたワークショップ、参加した保護者の方向けのアンケート、開校に向けて地元のニーズをリサーチして丁寧に進められてきた「Tera school 福井東別院」オープンまであとわずか。今日はじめてきたスタッフ、久々にきたスタッフの自己紹介・日程や進め方などを確認し、情報共有を図ります。はじめのミーティング、終わりのミーティング、これまでよりよい「Tera school 福井東別院」となるように率直な意見を出して合ってコミュニケーションを図ってきたスタッフの雰囲気はかなりいいです。集中したプログラミング学習の間に行われる大学生の時間(からだで感じるプログラミングワークショップ)の説明も行われました。
13:40~14:00 開場・受付
手書きの絵がかわいいですね。
続々と保護者に連れられて生徒が集まりました。受付後、ネームフォルダーに自分の呼んでほしいニックネームや絵を好きな色を書いてもらいました。(友達をあだ名で呼ぶってことは、今の小学生にはあまりないようです。呼んでほしいニックネームを考えるのもなかなか恥ずかしかったりします。)
14:00 プログラミングコースいよいよ開校!!!!!!
日曜日のクラスは6名が受講。まずは開校のあいさつとスタッフの自己紹介(ニックネーム含む)を行い、授業に入っていきます。
開校までに行われたワークショップに参加して、すでに「Hour of Code(アワー・オブ・コード)」を体験済の生徒もいる中で、「一番最初からやりましょう!」の司会のことばに一部ブーイングも上がりましたが、やっぱり復習が大事です。全ての生徒が一番最初からはじめました。
写真のように、生徒1人にスタッフが1~2人ついて、プログラミング学習のサポートをしていきました。
生徒の子どもたちが楽しく学ぶ間にも、スタッフは自らの学びを行っています。
15:00 大学生の時間/休憩
ちょうど1時間経って目が疲れたり、集中力が途切れがちになってきた頃、大学生の時間(からだで感じるプログラミングワークショップ)を行いました。
まず、生徒とスタッフと一列に並びます。プロジェクターのスクリーンに映し出されたじゃんけんの「グー」「チョキ」「パー」とプログラミングの記号を見て、自分がじゃんけんで勝つには「グー」「チョキ」「パー」の何を出したらいいのか考え、身体を動かし、とても盛り上がりました。
そしてお楽しみのジュース。
15:30
はしゃいで身体を動かした後は、また集中の時間。
自分で操作して絵をつくるステージもあるので、渦巻きがぐるぐるずっとまわり続けるプログラムを作った生徒。
16:30 終了
・スタッフが学習する中でつまづいたところ、そこは、生徒もつまづく可能性大だから、ポイントとしておさえておこう。
・子どもの学びのノートが必要。今日の学習で、自分は何を学んだかって生徒自身が振り返ることが大事だね。
・教えすぎちゃったかな。
・やりやすくて、次々とステージを進めているけどそれでいいのか。ステージを進めることが目的ではない。もっと生徒とスタッフがコミュニケーションとれる。
・もっと休憩をとってもよかったのでは。
・生徒に分かりやすい説明ができていたか。
・司会で今日の学びの中でのキーワードの説明をこれからしてもよいと思った。
・生徒同士が打ち解けられるようにアイスブレイクを毎回やってもいいと思った。
・もうちょっと学びの時間のルールがあってもよかったのかな。
・生徒によって進むスピードが違うので、それに対するサポートも必要。(個人差、月2回の生徒と1回の生徒)
・開校前のワークショップでは、1回で完結させなければいけなかったけど、開校後は次回もあるという少しの安心感がある。
・次回以降、新しく生徒になる方、スタッフになる方にも入りやすいような雰囲気をつくっていこう。
etc…
「Tera school 福井東別院」
【開催日時】 毎月2回( 第2日曜・第4土曜) ※月1回のみの参加も可
【対 象】 小学3年生から6年生(定員10名) ※2017年4月16日現在 日曜日6名、土曜日
【料 金】 月2回 5,000円、月1回 3,000円
【ス タ ッ フ】 福井の若手のお坊さんたちをはじめとする社会人スタッフとともに、教育分野に関心を持つ大学生スタッフがティーチング・アシスタントを務めています。現在は、福井大学などの学生たちが参加しています。スタッフも、それぞれが楽しみながらプログラミングを学び、生徒一人ひとりの様子を丁寧に見ながらアドバイスや声かけをしていきます。
Tera schoolしんらん交流館東本願寺教室が2015年9月が開校して約1年半、あらたに〝子どもと大人が学び合う現代の寺子屋″としてTera school 福井東別院が誕生しました。
今回の取り組みの中では、これまでご縁のなかった方々が〝Tera school を開校しよう!″という目的のもと、福井別院を拠点として、福井別院×福井教区の若手僧侶×教室に通う生徒やワークショップに参加してくれた方々とその保護者×福井の大学生と社会人×京都の大学生と社会人×その他応援してくれた方々というかたちでつながっていきました。きっとその中には、「今まで福井別院に足を踏み入れたこともなかった。」という方もおられたのではないでしょうか。
今回サポートにあたった、NPO法人寺子屋プロジェクト代表 荒木 勇輝さんはこう語られます。
「このような魅力的な教育コミュニティができてきたこと、まだ何も始まっていなかった昨年の今頃を振り返って感慨深くなりました。1年後、2年後にこの場がさらに発展し、もっと将来は子どもも大人も『ここで大切な時間を過ごせた』と振り返れるような場になっていくことを願っています。京都のメンバーも、一緒に動き・悩み・学びながら、引き続きお手伝いしていきます。」
まずは第1歩を踏み出した「Tera school 福井東別院」今後の活動にご注目ください。
「Hour of Code(アワー・オブ・コード)」とは
まずコンピュータサイエンスの基礎を学べる1時間のチュートリアル(簡易的なゲーム)が用意されており、キャラクターを用いてプログラミングを学びます。日本版チュートリアルでは全2種類のゲームがそれぞれ20ステージあり、順を追ってレベルアップしていくために子どもたちは夢中になってプログラミングに取り組みます。プログラミングを体験するために初心者にはオススメです。
がんばったあとの懇親会。おつかれさまでした。