「生・老・病・死」の問いを現場で考え、表現している様々な分野の方を講師に迎え、現代のすがたをみつめる「しんらん交流館 公開講演会」。
7月は、社会学者の上野 千鶴子(うえのちづこ)さんをお迎えし、開催します。
●開催日時 2017年7月14日(金)18:30~20:00
●場 所 上野 千鶴子(社会学者)
●講 題 『死にゆくひとはさびしいか? 在宅ひとり死のススメ』
●聴 講 料 500円
※1階京都ホテルオークラ・オリゾンテのソフトドリンク 1杯無料券付です。講演の始まる前に、美味しいコーヒー・紅茶はいかがですか?(当日から8月末日まで有効です)
●そ の 他 事前申込み不要です。駐車場に限りがありますので、公共交通機関をご利用ください。
上野千鶴子さんは、1948年富山県生まれ。著書に『おひとりさまの老後』『男おひとりさま道』(共に法研)、最新刊に『時局発言!』(WAVE出版)があります。
「長生きすればするほど、みんな最後はひとりになる。結婚したひとも、結婚しなかったひとも、最後はひとりになる。」
事実であるが、なかなか生活している中では気付くことができない、この言葉ではじまる『おひとりさまの老後』は、子どもに頼らない、ひとりの老後の暮らしを現実的な視点から考えた本として、ベストセラーとなりました。
その中では、
「はじめから自分の弱さに居直って生きていく道はないだろうか」
「ユーモアって、自分を突き放す能力、自分を相対化する能力」
「死にゆく人の混乱に翻弄されてあげるのが家族の役割だ」
「むしろ自分をすべての人に開いていける能力」
など、この世に生を受け、老い、病気を患い、死んでいく身として、励まされる言葉の数々を記されています。
総務省の発表では、国内における80歳以上の高齢者の人口が1千万人を超え、現在の日本においては「4人に1人が高齢者」ということになります。
さらに、厚生労働省の研究機関では、2035年には総人口に占める高齢者の割合が33.4%となり、「3人に1人が高齢者」になるという推計も出されています。
是非、一緒にこの高齢社会について考えてみませんか?ご来館をお待ちしております。
【メッセージ】
家族の中で生き、家族の中で死ぬ人生は過去のものになりつつある。非婚率が高まり、独居世帯率が増加するなかで在宅ひとり死も現実的になってきた。制度と医療が救えるもの、救えないもののなかで、死にゆくひとに宗教は何ができるのか?
●2017年8月2日(水)18:30~20:00
磯田道史さん(歴史学者)
原作江戸時代末期の古文書を読み解き、下級武士たちを“特権階級”に居る存在としてではなく薄給で実務に終われる“サラリーマン”として描いた「武士の家計簿」、「殿、利息でござる!」は映画化。
【講題】 「古文書を読み解いて30年」
【メッセージ】
考古学少年であったわたしは16歳から古文書を読み解きはじめ、30年以上になります。その間の経験をもとに「武士の家計簿」発見や、その映画化の事情、地震津波防災に歴史資料はどのように役立つのか。
今夏、発見した戊辰戦争中の新政府の「目安箱」の訴状綴など、多岐にわたって語りたいと思っています
●2017年9月13日(水)18:30~20:00
高橋源一郎さん(作家)
震災や原発、戦争や社会問題について、文学者の立場から積極的に発言をされています。最近では、「教育勅語」の現代語訳が話題に。