糸賀一雄 没後 50年

1968年9月、糸賀一雄さんは福祉施設新人研修の講義中、『この子らを世の光に』の真意を述べようとしたそのときに、心臓発作で倒れ、最期を迎えられた。
「この子らを世の光に」は、「この子らに世の光を」ではなく、「に」「を」の変換を通した価値観の転換。
この子らは、恵みや施しを与えられる存在ではなく、自ら生命を輝かせている存在。
それにもっと磨きをかけ輝かそうではないか。そして、その姿に共感を呼び覚ますことによって、私たち社会を目覚めさているのである。

 

糸賀一雄

生・老・病・死」の問いを現場で考え、表現している様々な分野の方を講師に迎え、現代のすがたをみつめる「しんらん交流館 公開講演会」。5月は、遠藤六朗さんをお迎えし、戦後困難な時代、障がい児福祉に取り組まれてきた糸賀一雄についてお話を聞きます!ぜひ、お越しください!

●開催日時 2018年5月23日(水)18:00~19:30

●講    師 遠藤 六朗 さん(えんどう ろくろう)(元びわこ学園職員、元びわこ学院大学非常勤講師)

●講    題 糸賀一雄「この子らを世の光に」―共に生きる方へ

●聴 講 料 500円

※1階京都ホテルオークラ・オリゾンテのソフトドリンク 1杯無料券付です。講演の始まる前に、美味しいコーヒー・紅茶をどうぞ(当日から6月末日まで有効です)

●そ の 他 事前申込み不要です。公共交通機関をご利用ください。

 

 

遠藤六朗チラシ (修復済み)

【プロフィール】

糸賀一雄が創設したびわこ学園に37年間勤め、その間重症児療育や、障がい幼児の療育教室、青年期以降の重症心身障がい者の通所づくりを通して、地域福祉にも関わってきた。退職後、びわこ学院大学に10年勤務。現在、糸賀一雄や、びわこ学園初代園長 岡崎英彦の資料整理を行い、重症児施設黎明期の研究をすすめている。

【遠藤さんメッセージ】

戦後の困難な時代、障がい児福祉に取り組み、そのなかで「この子らを世の光に」を唱えた糸賀一雄が亡くなって今年は50年です。この言葉は、糸賀自身がこの子らと「共に生きた」からこそ生み出し得たのではないかと思います。格差と分断が深まりつつある現在の社会で、この糸賀の言葉を噛みしめ、「共に生きる」方へと向けてみたい。糸賀の「この子らを世の光に」を考えていただくきっかけになれば幸いです。

【生きることが光になる~糸賀一雄生誕100年~】

糸賀一雄 生誕100年記念事業

公益財団法人 糸賀一雄記念財団

滋賀県立近江学園1946年 糸賀一雄氏初代園長

びわこ学園1963年 近江学園の医局を担当していた岡崎英彦氏初代園長

【今後の講演予定】

●2018年6月21日(木)18:00~19:30 児玉真美さん【フリーライター】

重い障がいを持つ子どもを育てる中で、「アシュリー事件」を知り、大きな衝撃を受ける。

相模原障がい者殺傷事件からもうすぐ2年。いのち(尊厳死・安楽死・延命治療等)について学える。

●2018年7月18日(水)18:00~19:30 ドリアン助川さん【作家、朗読者、俳優、ヴォーカリスト】

ドリアン助川さんの作品には、北海道剣淵町を舞台に、絵本の魅力と親子の絆を描く映画「じんじん」から生まれた、横暴なワニと純粋無垢なイルカの絵本『クロコダイルとイルカ』があります。講演会では、7月11日(水)から8月31日(金)まで交流ギャラリーにおいて「絵本ワンダーランド」展を開催するにあたり、絵本の魅力と映画「じんじん」のお話しを交えつつ、『クロコダイルとイルカ』の朗読と演奏をいただく。

●2018年8月3日(金)18:00~19:30 落合恵子さん【作家、朗読者、俳優、ヴォーカリスト】

落合恵子さんは大学卒業後、文化放送のアナウンサーとなる。女性パーソナリティーのパイオニアとして活躍。その後作家に転身し、差別や介護、女性の社会進出など自身の経験メッセージを社会に発信している。また、1976年には、子どもや女性、ハンデキャップのある人がすみよい社会は、誰にとってもすみよい社会であるという理念から、子どもの本の専門店「クレヨンハウス」を立ち上げた。講演会では、7月11日(水)から8月31日(金)まで交流ギャラリーにおいて「絵本ワンダーランド」展を開催するにあたり、7代先の子どもの未来を考えて判断するという落合氏の絵本に込められた願いと、生きるうえで大事にしてきたことをお話しいただく。