これからの同朋の会を創造する!共通する3つの要件
-2018年度全国教区駐在教導研修会-
講師:金石 潤導 氏(北海道教区教化本部長・北海道教区南第3組開正寺住職)
趣旨説明:谷本 修(京都教区駐在教導)
各教区報告:佐々木 弘明(東京教区駐在教導)、佐々木 大(金沢教区駐在教導)、中西 無量(日豊教区駐在教導)
ファシリテーター:伊藤 耕(名古屋教区駐在教導)
司会:保木 悦雄(企画調整局参事)
1月29日(火)~30日(水)、しんらん交流館大谷ホールにて、2018年度全国教区駐在教導研修会が開催されました。
テーマは「共同教化のこれから―教化本部制・同朋の会・教区駐在教導の使命―」。
講師には慶讃法要総計画の基となる宗務審議会「宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃法要基本計画に関する委員会」答申書(2018年3月)の作成に関わり、北海道教区教化本部長でもある金石潤導氏をお迎えし、答申書に流れる大切な願いを確かめました。
その答申書の具体的な表現である「教化本部制」や「同朋の会推進講座」・「帰敬式法座」・寺院運営活性化支援「元気なお寺づくり講座」などの組織機構と教化施策が、1カ寺1カ寺の活性化につながるものとなっているか。こうした視点から、各教区の取り組み報告を通して、意見交換を行いました。
2日目の日程では、「これまでの同朋の会」を点検して「これからの同朋の会」を考えるワークショップを行いました。
方法はグループで同朋の会に必要な条件を絞り込み、そこから新たな同朋の会のすがたを創り出してみよう(創造)というもの。そうすると、主に3つの要件が共通していることがわかりました。
1つめは、誰もが参加できて、自分を表現し、話を聞き合う場であること。
2つめは、信頼でき、安心できる場であること。
3つめは、本当に大切なこと・尊いことが見出され、かたちとなったご本尊は大事であるいうこと。
ややもすれば、同朋の会は最初から聞法学習しなければならないような、堅苦しい、ハードルの高い集まりだと思い込みがちです。しかし、同朋の会は「こうあるべき」という固定観念を外して、「こうありたい」という願いのもと、見出された3つの要件が重なるならば、子ども会も、婦人会も、お斎でのおしゃべりの場も、同朋の会と呼べるのではないか。同朋の会は固定化された名詞ではなく、同朋として人が出あっていける動詞なのだという発想の転換と新たな可能性が感じられた研修になりました。