生老病死の問いを様々な現場で考え、表現している方を講師に迎え、「老病死」を抱える身として生まれた私たちの存在とはどういうものなのか、そのことをともに考える「しんらん交流館公開講演会」。
【石川文洋さんのことば】
●「戦争がなければ、命がつがれていく」
●「集団自決というが、その時には親が子を殺し、親は自らの命を絶っている。
●「アメリカ兵も、ベトナム兵も普段は感じのいい青年」
●カメラマンの役割は、今を撮ること。そして後世に伝えていくこと
●頭のいい人が発明して、政治家が戦争をはじめて、若者が戦って、子どもが犠牲となる
戦争を考えるときに、石川さんは故郷の沖縄を基本とされるそうです。沖縄はアジア太平洋戦争のときに激しい地上戦が行われた地です。双方の軍人だけでなく、多くの沖縄の方たちが犠牲になりました。その構図はベトナム戦争だけでなく世界各地で起こっている紛争にも当てはまると語られています。
戦争は今いる人たちだけでなく、未来の命も奪っていくものです。「遠くの国で起こっていること、私たちには関係ない」と無関心にならないように現代を生きる私たちは考えなければならないのではないでしょうか。
●開催日時 2019年10月17日(木)18:00~19:30
●講 師 石川文洋さん【報道写真家】
●聴 講 料 500円
※1階京都ホテルオークラ・オリゾンテのソフトドリンク1杯無料券付です。講演会のはじまる前に、美味しいコーヒー・紅茶をどうぞ(当日から10月末日まで有効です)
●そ の 他 事前申込み不要です。公共交通機関をご利用ください。
【講演にあたって】
石川さんはベトナム戦争にカメラマンとして従軍し、その後も数々の戦場を取材されてきました。その体験から、「戦争の悲劇を想像することが、戦争を防ぐ力になる」と考え、様々な場で伝えられています。講演会では、戦争とは何か、また生れ故郷である沖縄への思いを〝伝えて”いただきます。
【プロフィール】
1938年沖縄県那覇市首里に生まれる。1965年1月~1968年12月までフリーカメラマンとして南ベトナムの首都サイゴン(当時)に滞在し、ベトナム戦争の報道写真を世界に発信した。主な著書に『カラー版 ベトナム 戦争と平和』〔岩波書店/岩波新書〕、『戦場カメラマン』『報道カメラマン』〔朝日新聞社/朝日文庫〕、『日本縦断 徒歩の旅 -65歳の挑戦-』〔岩波書店/岩波新書〕がある。
【石川文洋さんの最近のニュース】
2018年7月から徒歩で日本列島縦断を続けていた石川文洋さんは、2019年6月8日、生まれ故郷の那覇市で約3500キロに及ぶ旅のゴールを迎えられました。日本縦断は2003年に続き2回目です。
北海道稚内市の宗谷岬を出発した石川さんは、東日本大震災の被災地などを経由し、沖縄入りされました。
ベトナム戦争で沖縄は米軍機の出撃拠点となり、石川さんは現地で従軍取材を続けてこられました。
「生まれた沖縄から飛び立った米軍機が、ベトナムで爆撃しているのは非常につらかった」
と語られています。