真宗大谷派(東本願寺)では、宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃事業の5つの重点教化施策の一つとして、「真宗の仏事の回復」を進めています。これは朝夕のお勤めや報恩講をはじめ、通夜・葬儀・法事などのあらゆる仏事が、御本尊を中心とした仏法聴聞の場として回復していくための取り組みです。ここでは各教区の動きを紹介します。
2020年11月16日、山陽教区内にある三別院(姫路船場別院本徳寺、広島別院明信院、赤穂別院妙慶寺)の報恩講を縁とし、改めて帰敬式受式者が、御本尊の前において帰依三宝の意義を確かめるための集いである『全門徒大会』が昨年に引き続き、姫路船場別院本徳寺にて開催されました。
真城義麿氏を講師にお招きし「帰依三宝」をテーマに身近な事を中心にお話をいただきました。『私たちが生きていく場である損得勘定中心の俗世間にありながらも六字のみ名をとなえ、いつどこで何をしていてもその場が聖空間・聖時間となって我を忘れている私たちを我に帰してくれる。』『「帰依三宝」の生活をするとは、念仏の生活をするということであり、念仏が私たちの目を覚まさせてくれ、現実に引き戻してくれる。』最後に『こけても大丈夫、安心のおすそ分けをしてください』と、お話いただきました。引き続き帰敬式受式者からの感話では、『受式して、法名を名告れば真宗門徒として信仰を告白したことになるのか? 聞くだけではなく自分の言葉で出す場が必要ではないか』また、『真宗門徒として名告りたいが、足らない部分があるのではないかと思い名告れない。でも名告りたい』等、お話をいただきました。
帰依三宝の願いに立ち帰り、教区内『全門徒』と共に課題を共有しながら次の開催へ向けて取り組んでいきたいと感じました。
部門としては初めての試みとしてアンケート用紙を参拝者に配り大会内でアンケート記入時間を設けたことにより、たくさんの感想や質問等をいただきました。尚、今回は新型コロナウイルスの蔓延により、参加人数をガイドラインに合わせながらFAXにて先着80名までとし、お斎(昨年は小豆粥と煮込み大根)は中止としました。また、別院職員より参拝者にお赤飯やカイロが配られました。
(山陽教務所)