法語に込めた思い
音楽と反戦ということが、私の人生のテーマです。この言葉は北アイルランド紛争の歴史の中から生まれた言葉ですが、ウクライナとロシアの戦争をはじめとする昨今の世界情勢を目の当たりにし、戦争について考えるきっかけになればという思いから、最近ではこういった言葉を紹介するようになりました。
掲示板に込めた思い
一念寺には、境内のいたるところにたくさんの言葉が貼り出されている。「増やした、というより、ただ外さなかっただけなんですけどね… 」と語る住職の藤守博さんは、「生活の中で目に留まった言葉をお寺に来てくださった方に紹介したいという思いで、これらの掲示物を作っているんです」とにこやかに教えてくださった。
一つひとつ見ていくと、歌詞から抜粋した言葉も多い。「私の青春時代のほとんどは音楽とともにありました。浄土真宗の学びの中で、「正信偈」も〝うた〞だということを知りました。親鸞聖人の教えが時代を超えて歌い継がれることで私にまで届いたということに、いのちのつながりを感じ、感動したことから、あらためて歌を大切にしていきたいと思うようになりました」とのこと。
そんな藤守住職は、「もくば〜ず」という音楽グループの一員としてさまざまなお寺の法会や福祉施設で精力的に演奏活動をしている。お寺だけにとどまらない藤守住職の伝道活動が今後も楽しみだ。
(岐阜高山教区通信員 渡邊 陽子)
『同朋新聞』 2023年12月号「お寺の掲示板」より
ご紹介したお寺:岐阜高山教区 清見組 一念寺(住職 藤守 博)
※役職等は『同朋新聞』掲載時のまま記載しています。