法語に込めた思い
「求道者たれ、共に求道者たらん」このテーマのもと、私は10年前から本山での教師修練にスタッフとして携わってきました。その経験を踏まえ、『大無量寿経』から「求道を止めず」というこの言葉を掲示しています。仏道を求めることをやめてはならないと、毎日この言葉を胸に自分を振り返り、法務に取り組んでいます。
掲示板に込めた思い
三島住職は高山別院に勤めておられ、本山での教師修練※にスタッフとして携わった経験もお持ちである。住職には3年前に就任された。就任後、掲示伝道活動を始めようと考えてはいたものの、毛筆が得意でなかったためになかなか踏み切れなかったそうだ。高山別院では毎月、職員が選んだ法語の筆耕を地域の中高生の通う書道教室に依頼したり、輪番が筆耕するなどして掲示している。その中から、三島住職が選んだ「求道不止」という言葉を、自坊で再掲示することにしたという。
この法語を選ばれたのは、前修練道場長から「修練してますか」と一言書かれた年賀状をいただいたことがきっかけだそう。道は求め続けなければ終わってしまうのだと、求道についてあらためて考えさせられた三島住職。自分にとっての課題であり、忘れてはいけない言葉として、現在まで同じ言葉を掲げ続けている。三島住職の自戒の念が滲み出ている言葉であると感じた。
ご自身の大谷派教師としての姿勢や振る舞い、住職としての覚悟は、西念寺を訪れたご門徒に確かに伝わっているだろう。最近は筆を持つようになったこともあり、いつかは自分の手で掲示伝道活動をしていきたいと話されていた。
※教師修練… 教法をひろめ儀式を執行する大谷派教師として、宗門の責務を自覚するための研修。研修 は前期・後期の計2週間行われ、参加者は寝食をともにしながら、学びを深めつつ自分自身と向き合う。
(岐阜髙山教区通信員・白尾 匡)
『同朋新聞』2025年12月号「お寺の掲示板」より
ご紹介したお寺:岐阜髙山教区 吉城組 西念寺(住職:三島 見らん)
※役職等は『同朋新聞』掲載時のまま記載しています。





























