大切な伝統を継承していく取り組み
大聖寺教区においては、お講の活性化を願い、相続講を推進する本山世話方の後継者育成と、将来、寺院の責任役員・総代になっていただく方々を育成することを目的として、「お講推進員養成講座【仮称】(お講世話方養成講座)」の実施を検討している。
この講座はこれまで教区で実施してきた真宗入門連続講座(推進員養成講座)の更なる展開として位置付ける。
このことは、これまでの推進員養成講座や同朋の会の結成・充実の取り組みを否定したり、方向転換するものでは決してない。むしろ同朋の会が根を張る土壌を回復しようとする取り組みである。寄り合い談合が回復されることが同朋の会の願いであり、お講が本来の語り合いの場となれば、それこそが同朋の会といえるのである。
田尻町同朋の会が結成50年表彰を受けました!
2014年11月、「田尻町同朋の会」が今年で結成50年を迎え、本山からの表彰状と記念品を贈呈した。あわせて、同朋の会を取材し、長年続けている秘訣を伺った。
この同朋の会は1964(昭和39)年に、熱心な聞法者であった故横山伊三松氏が中心となって立ち上げられた。その後、法寿寺の住職寺井文明氏・坊守美代子さんがお世話役を引き継ぎ、現在は毎月第2火曜日の夜に法寿寺で行われている。教区で最も長く続いている同朋の会である。
参加者は約10名、女性がほとんどで、和やかで明るく話しやすい雰囲気。内容は正信偈のお勤めに続き、「聖句」の拝読、そして法話。講師は上宮寺住職の山本龍昇氏で、『観経』の「王舎城の悲劇の物語」について、身近な話題を交えて語られている。その後お茶を飲みながら雑談。皆さん互いに親しい仲間に会えることを楽しみにしておられる様子。
難しい教義を勉強するのではなく、気心知れた友だちといろんな話ができること、そして坊守さんの明るく気さくな人柄が仲間を惹き付けていること、それが、同朋の会が長く続く秘訣だと感じた。