生老病死の問いを様々な現場で考え、表現している方を講師に迎え、「老病死」を抱える身として生まれた私たちの存在とはどういうものなのか、そのことを考える「しんらん交流館公開講演会」。
日本列島は三層構造で出来上がっている。
①森林山岳社会、②稲作農耕社会、③そして近代工業社会
この列島形成の重層性がそのまま我々の意識と感覚に重要な性格を刻み込んだ。
①深層における縄文文化、②中層における弥生文化、③表層における近代的な意識や価値観。
この風土と意識に関わる三層構造は、2011年3月11日の「東日本大震災」のような危機に際して、柔軟な対応を可能にし、いつ起こるかもしれない自然の脅威と、それによって発生する不条理な死を忍耐強く受容する態度を生み出した。
≪2019年は、京都市下京区140周年です≫
今回はこの140周年の記念事業として、京都市下京区の在住の宗教学者 山折哲雄さんをお招きし、90歳を目前に迎えた今だからこそ見えてきた、現代の日本人のあり方についてお話しいただきます。
●開催日時 2019年12月12日(木)18:00~19:30
●講 師 山折 哲雄さん【宗教学者】
●講 題 「三層構造の協調と三種還元-日本人の心のあり方-」
●聴 講 料 500円
※1階京都ホテルオークラ・オリゾンテのソフトドリンク1杯無料券付です。講演会のはじまる前に、美味しいコーヒー・紅茶をどうぞ(当日から1月末日まで有効です)
●そ の 他 事前申込み不要です。公共交通機関をご利用ください。
【プロフィール】
国際日本文化研究センター名誉教授、国立歴史民俗博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。
1931 年 父が浄土真宗の布教のために赴任していたサンフランシスコで生まれる。1937 年 アメリカより 帰国し、1943 年に戦争のため岩手県花巻市に疎開。
東北大学文学部印度哲学科卒業後、同大学院文学研究科博士課程修了。
東北大学文学部助教授、国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター教授 、白鳳女子短期大学学長、京都造形芸術大学大学院長、国際日本文化研究センター所長などを歴任し現職。
2001年に京都新聞大賞文化学術賞、2002年に和辻哲郎文化賞(一般部門)、2003 年に第 54 回 NHK放送文化賞 、2010 年に南方熊楠賞などを受賞。
【著書】
『法然と親鸞』『「歌」の精神史』(中公文庫)、『わたしが死について語るなら』『絆いま 、 生きるあなたへ』(ポプラ社)、『仏教とは何か』(中央公論社)、『神と仏』『教えること 、 裏切られること』(講談社)、『涙と日本人』(日本経済新聞社)、『天皇と日本人』(大和書房)、『あなたの知らない栄西と臨済宗』(洋泉社)、『死の民俗学』『近代日本の宗教意識』『「教行信証」を読む』(岩波書店)、『日本の「宗教」はどこへいくのか』(角川学術出版)、『17 歳からの生死感』(新潮社)、『悲しみの精神史』『山折哲雄の新・四国遍路』(PHP研究所)近著に『身軽の哲学』(新潮選書)がある。
日本人の死生観を探究するための三つの扉 https://www.nippon.com/ja/in-depth/a02903/
【次回以降予定】
2020年1月20日(月)小林 豊(絵本作家)
2020年2月6日(木)原田眞人(映画監督)
2020年3月未定
2020年4月8日(水)高木慶子(上智大学グリーフケア研究所特任所長)
2020年5月8日(金)塩野谷笙子(ジャズピアニスト)ハワイ在住
以降未定