真宗大谷派(東本願寺)では、宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃事業の5つの重点教化施策の一つとして、「真宗の仏事の回復」を進めています。これは朝夕のお勤めや報恩講をはじめ、通夜・葬儀・法事などのあらゆる仏事が、御本尊を中心とした仏法聴聞の場として回復していくための取り組みです。ここでは各教区の動きを紹介します。
仏ってなんなん?―仏さまと歩む暮らし―
(年・全6回)
〈企画〉
金沢別院では、毎月「おやまごぼう」を発行しております。金沢別院「おやまごぼう」編集委員と教区教化委員会広報委員会において、「私にとって仏とは何か」を問い返す機会とするような企画をしたいという意見が出ました。ネーミングや字体も親しみやすくインパクトがあるものにしたい、内容も分かりやすい上に私自身が問われるものにしたい、読者が飽きずに続けて読んでいただけるように年6回とし、来年度も続けていきたい、という確認のもと、本コーナーを連載しました。
〈問われると分からない〉
思えば、お寺のものもご門徒も、日頃の生活の中で仏事に遇う機会は少なくありません。しかし、仏事をどういただいているのか、まちまちではないでしょうか。ご門徒にとって、毎日のお参りや月忌参りでお寺さんからお参りをしてもらっても、仏事・仏さまや名号(南無阿弥陀仏)・おかざりされている仏具・仏花の意味など、問われると分からないことが多いという意見がありました。
「仏ってなんなん?」と題して始めた企画は、これまで当たり前にしていた仏事や、仏具、真宗の教え(仏教)を学びなおし、ご門徒のみならず、すべての読者が「私にとって仏とは何か」を尋ねる機会としました。
2021年の全6回の内容は、以下のとおりです。(クリックすると記事をご覧いただけます)
第1回 お内仏
第2回 ご本尊とお脇掛け①
第3回 ご本尊とお脇掛け②
第4回 お荘厳①
第5回 お荘厳②
第6回 お勤め(勤行)
〈当たり前が問われる〉
当たり前としてきた伝統が崩れかかっている昨今、あらためて伝わってきたことをいただき直す必要があります。第6回では、「お勤め」についてふれておりますが、お勤めをとおして、私たちは親鸞聖人や蓮如上人の教えや仏さまの願いにふれることができるのです。日々の勤行は、「仏法聴聞」でもあります。「仏事」が今までどのように私に伝わってきたのか、「仏事」に対する向き合い方を考える大切な場であります。「仏ってなんなん?」ということを、お寺とご門徒が聞き合っていくことにより、あらためて考え、学び、確かめていきたいものです。
このコーナーは、2022年においても、全6回にわたって掲載する予定です。
(金沢教務所)