助手
【仏教学】

梶 哲也
Kaji Tetsuya

【研究領域・関心】
初期インド仏教・説一切有部・煩悩論

インド仏教の中でも初期の説一切有部の思想、特にその煩悩論を中心に研究しています。説一切有部は初期インド仏教界で最も大きな学派だったと考えられており、膨大な阿含経典の教説を整理、体系化しました。その教義学は、通仏教的に基礎学として学ばれています。
教学研究所では、この仏教の視点に基づきながら、現代社会の諸課題に取り組んでいきます。

【経歴】

1982年生まれ。大谷大学大学院博士後期課程(仏教学)修了。博士(文学)。大谷大学文学部任期制助教などを経て、現職。大阪教区正念寺衆徒。光華女子大学非常勤講師。対法雑誌刊行会会員。

【最近のイチオシの一冊】
穂円城塔『コード・ブッダ 機械仏教史縁起』(文藝春秋、2024年)

【一言コメント】
自らをブッダだと言う対話AIが現れ、教えを説きはじめる。人もAIもその教えを聞き、弟子となった。ブッダAIが入滅すると、教えの解釈をめぐってさまざまな宗派に分かれ、各々がブッダになる道を確かめていく。AIはブッダになれるのか。そもそも人がブッダになるとはどういうことなのか。私たちの仏教思想史を確かめるのにも最適の一冊。

【所属学会】

日本印度学仏教学会
International Association of Buddhist Studies

【主な執筆】
 著書

『煩悩百八面相』東本願寺出版、2024年

 論文

「説一切有部における煩悩論の構造と起点」(博士論文、大谷大学、2019年)
「説一切有部における欲(chanda)」(『対法雑誌』第1号、2020年)

研究職員一覧 >