絵について絵について

解放運動推進本部ページ内の各バナーに使用している絵は、版画家、木彫作家でありアイヌ民族運動家の結城幸司さんから提供いただいた作品です。
結城さんは、アイヌ協会の理事であった祖父、アイヌ文化の継承・活動した祖母、アイヌ解放運動の先頭に立った結城庄司を父に持ち、現代のアイヌ民族が置かれた状況に苦しみ、もがきながらも、「差別されたもの同士だけが連帯を組むのではなく、一人の人間としてもっと優しく、気づいたものがあれば関わっていく。そんな運動をしていければと思います」と活動されています。
アイヌ民族の権利回復運動は、決してアイヌの人々だけのものではありません。日本に住む私たち市民一人ひとりがアイヌ民族の歴史、文化を互いに理解し、多様性を認めあう社会をかたちづくることが求められています。

お山の力を感じる時

結城 幸司 (ゆうき こうじ)

日本の版画家・木彫作家・アイヌ民族運動家・ロックシンガー。アイヌ解放運動活動家の結城庄司の息子として生まれる。2000年に、『アイヌアートプロジェクト』設立。2001年カナダの先住民カヌー大会に「イタオマチプ」※制作で参加。2008年1月NHK・ETV特集「僕たちのアイヌ宣言~民族と自分のはざまで」に出演。同年7月開催された「先住民族サミット」アイヌモシリ2008の実行委員会事務局長。その時、先住民族の人権および民族自治権に関した「二風谷宣言」が採択された。

※イタオマチプ:アイヌ民族の外洋船。この船で漁にのりだし漁撈、交易を行ったという。