御上洛１日目（５月２日）　福井県あわら市～福井市

【吉崎別院】
吉崎別院ご出立の朝。お朝事参拝および蓮如上人お見送り方が約４０人集まられました。7:30からの正信偈の勤行の後、相馬随行教導のご法話がありました。蓮如上人のお言葉「仏法は、聴聞にきわまる」を引用され、聞くということを大切にされた蓮如上人をおもいながら御影道中を歩きたいと出発に臨んでお話しされました。その後、お輿に御影を収め吉崎別院を出発されました。
消防団の方に担がれ吉崎町内を練り歩く中、家々から多くの住民が玄関先に出て、手を合わせて見送っておられました。
町はずれでリヤカーに載せ替え、寺本助光宰領の挨拶のあと、軽快な足取りで旅だっていかれました。

【飯塚美代子様宅】

のこぎり坂を抜け、細呂木の集落に入る。途中の橋の上には、おばあさんが2人、首を長くして蓮如上人のご到着を待っていた。一人のおばあさんがふと昔話を始めた。「昔は飯塚さんの家までずらっと蓮如上人を待つ人々であふれていた。いるところがなくて、川に１０艘ほどの舟が出て、そこからお参りしていた人がいたぐらいだ」とのこと。「若い人は蓮如上人の名前すら知らない」と嘆いておられました。

【福井別院】

夜９時過ぎ、福井別院の前で待っていると暗闇の中から「蓮如上人様のお通り～」と声が聞こえてきた。その日は朝は気温１２℃、昼間は３２℃とその差２０℃であった。真っ赤に焼けた顔で御影道中の皆さんが無事福井別院に到着された。お輿に載せ替え、１６人直参のご門徒が本堂までお運びした。左余間外陣では参拝者により蝋燭が灯されていた。
勤行の後、相馬随行教導によりお話があり、約１４時間の長い１日が終了した。