早朝より出発
昨日に引続き快晴の中、御上洛4日目がスタートしました。今日は御上洛の中で最も距離が長い道中になり、早朝6時に出発します。浄念寺の坊守、ご門徒さんが朝早くからおにぎりを用意してくれていました。今日の昼食のお立ち寄りは村の集会所を利用していて、おにぎりで英気を養います。竹内様宅では昔柿の木があり、そこで蓮如上人が食されたというお話が残っており、毎年炭で燻した干し柿が振る舞われています。旧お立ち寄り所も回ります。寺木様と中村様宅跡地では6度「南無阿弥陀仏」を称えて合掌します。
栃の木峠越え
御上洛の中で最も難所と言われている「栃の木峠」。急なカーブと斜面が続く中、御輿を引き登って行きます。供奉人の後藤金三郎さんは、「この峠は供奉人だけでは超えることができない、一般参加者のお力添えがあって登ることができる」と話されていました。いざ峠を登ると肩にずっしりと御輿の重みが伝わります。時間が経つにつれ疲労で次第に重みが増しますが、「よいしょっ!」「よいしょっ!」と大きな掛け声を出し、皆が一体となって峠を登り切りました。
椿坂トンネル
今回新しい御影道中のルートとして椿坂トンネルがあります。前年まではこのトンネルの上の峠を越えていましたが現在はトンネルが開通したことにより封鎖されており、今回よりトンネルを通ることとなりました。このトンネルは片道1車線でトラックも通る危険な道ですが、供奉人の誘導で無事に通過しました。宰領は「このトンネルが出来てから、蓮如さんに通ってもらおうと思って、ずっと準備していた。無事に通過することが出来て感無量だ。」と話されていました。
お立ち寄り
難所を無事に越え距離はありますが、ここからはお立ち寄りが続きます。ご門徒宅やお寺では、たいへん多くのご門徒や地域の方がお待ち受けし、お茶やお菓子が振る舞われていました。お立ち寄り所の草の根会館では、二十二日講を行い外にも溢れるほど参拝にいらしていました。二十二日講は第19第乗如上人の時、天明8年(1788年)に起こった京都の大火の際東本願寺の建物が消失し、その再建にご尽力いただいた方々のお講です。200年以上経った今でも受け継がれている思いを感じました。
また、様々なところでお立ち寄りになった経緯を聞くと、前のお立ち寄り所が継続できず自分のところに変わったというところが多く、蓮如上人、また仏法をいただくご縁を大切にする思いが感じられました。
■浄念寺(福井県南条郡)
■景好寺(滋賀県長浜市)
■明樂寺(滋賀県長浜市) 宿泊所