3月11日の地震のとき、私は千葉県の自宅で絵を描いていた。地震のあとしばらく停電になったので、震災の様子をテレビで見たのは2日後だったんですが、想像を絶するような光景の連続に言葉を失いました。
さまざまな情報を目にしたんですが、何が本当に正しいのかは、被災地に行って自分の目で確かめてみないとわからないと思い、ボランティアとしてお手伝いさせていただきながら、宮城県沿岸部の被災地をまわりました。
支援物資の配達などをお手伝いする中で、改めて被災者の方々の悲しみや苦しみを知りました。
そしてそれと同時に、犠牲になったたくさんの命の中に、さまざまな動物の命があったことを知りました。家族同様の動物たちとこのような形で別れ、悲しい思いをしている方々のことを知って、心が引き裂かれそうになりました。
「生・老・病・死」の問いを現場で考え、表現している様々な分野の方を講師に迎え、現代のすがたをみつめる「しんらん交流館 公開講演会」。
10月は「動物たちと飼い主さんの心を、私たちが描く絵によってつなぐことができたら」そんな思いから、「災害で消えた小さな命展」の他、演劇などで命の尊さを表現し続けるうささんの講演会開催します。是非、お越しください。
●開催日時 2018年10月17日(水)18:00~19:30
●講 師 うさ さん【絵本作家・劇作家・演出家】
●講 題 声なき声を聞く
●聴 講 料 500円
※1階京都ホテルオークラ・オリゾンテのソフトドリンク 1杯無料券付です。講演の始まる前に、美味しいコーヒー・紅茶をどうぞ(当日から11月末日まで有効です)
●そ の 他 事前申込み不要です。公共交通機関をご利用ください。
【プロフィール】
千葉県在住。日本児童出版美術家連名会員。
2003年、絵本コンテストで大賞を受賞。絵本作家として活動を始める。
2004年より、イタリアで開催される、ボローニャブックフェアに参加。その後、海外を中心に絵本出版やアート活動をしている。
2011年に起きた東日本大震災で、多くの動物たちも犠牲になったことを知り、動物も人間も同じ命であることを訴えるチャリティー絵画展「震災で消えた小さな命展」の開催を決意。日本各地・海外で開催。現在も同展のために奔走するかたわら、講演を通してペット同伴避難の必要性を訴えている。
2014年には同展のエピソードをもとにした絵本『ぼくは海になった』(くもん出版)を上梓。
2016年熊本地震より、ペットレスキューチーム「災害時ペット捜索・救助チームうーにゃん」を結成する。
2017年、もっと多くの人に命の平等・大切さを伝えるため、劇団「sol.星の花」を立ち上げ、脚本・演出を手掛ける。
【同時開催】しんらん交流館交流ギャラリーで、「災害で消えた小さな命展」を開催します。併せてご覧ください【観覧無料】
【今後の講演予定】
●2018年11月21日(水)18:00~19:30 藤井 美和 さん【関西学院大学 人間福祉学部 教授】
新聞社勤務中に神経難病を発症。半年の入院、2年半のリハビリを経験された藤井美和さん。この経験から死生学領域に関心を持たれたそうです。
【講題】「いのち」に寄り添う-死生学の視点から
私たちが必ず迎える「死」から考えます。
●2018年12月19日(水)18:00~19:30 藤原 辰史 さん【京都大学 人文科学研究所 准教授】
2005年に成立した「食育基本法」ができたのをきっかけに食について研究しようと思われた藤原辰史さん。食卓はその場にいない者とのつながりを確認する場とも表現され、戦争と農業・スピード時代の食と農などご意見を持たれています。
生きるためには欠かせない「食」から考えます。