岡崎教区の合唱団「コールアーバー」が2020年10月に設立15年を迎え、その記念に作られた曲「流転の島」が『朝日新聞』と『中日新聞』に掲載されました。

『朝日新聞』(2020年10月19日(月)夕刊)/『中日新聞』(2020年8月4日(火)朝刊西三河版)

-詳細は『朝日新聞』デジタル記事をご覧ください-

 


 

-記念曲「流転の島」が完成した経緯-

 

岡崎教区教化委員会では2017年4月に「沖縄現地研修」(2泊3日の行程で45名参加)を行い、南部、読谷村を中心に沖縄の歴史と戦跡をめぐり学習しました。

 

<読谷村「何我寺」知花昌一さんとの集合写真>

 

沖縄県糸満市米須にある「魂魄(こんぱく)の塔」で説明を受けた時、戦後、戦争犠牲者の遺骨拾集に尽力した真教寺(那覇市)住職の田原惟信氏が岡崎教区第17組願力寺出身であることを知っていた参加者は少数でした。

 

その田原惟信氏の足跡を知る、「沖縄現地研修」に参加した教区合唱団コールアーバー団長の野々山眞知子さん(同教区第20組萬福寺坊守)は沖縄の現状と田原惟信氏の足跡を伝えたいと願いを持たれ、2018年・2019年と続けて「岡崎教区合唱団コールアーバー沖縄交流研修会」を開催しました。

 

2019年の4月18日には那覇市の真教寺の本堂で、沖縄の合唱団コールグリーンハーモニー(代表 志慶眞延子氏)と合唱交流会を行い、田原惟信氏の功績を偲びました。

 

そのご縁から教区合唱団コールアーバー設立15周年を記念して、記念曲「流転の島」が2020年4月に完成し、田原氏の功績と共に朝日新聞、中日新聞に掲載されました。

 

2021年6月23日の沖縄戦の「慰霊の日」に合わせ、6月25日に「流転の島」の発表会を、岡崎教務所を会場に予定しています。

 


<真教寺での2つの合唱団の集合写真>

 

 

<真教寺本堂で開催された合唱交流会の様子>

 

<作詞された真教寺住職田原大興さん>

 

<作曲された清澤久恵さん>

 

 

 

 

 

「流転の島」 

作詞 田原大興氏(真教寺住職)

作曲 清澤久恵氏

 

 

あの日のことは忘れない

澄んだ瞳で見つめる君は

なぜ、待っていたのだろう

友と故郷のぬくもりを 瞼に湛え

時にすべてをゆだねた君は

待つことだけが許された

忘れられてもかまわない

きっと出逢うと信じていた

無限の風吹く 紺碧の海

念いが出遇う 流転の島

 

醒めることのない夢だった

絵筆をとるべき細い指は

血と泥と涙に染まる

悲しき乙女の歌声を じっと背に受け

いつか花咲くと夢見る君は

語り部となって立ち上がる

石に刻まれなくていい

願いは永遠にめぐるだろう

花咲きほこる 常夏の邦

涙の眠る 流転の島

 

果てることのない旅でした

逃げ出したい帰りたい

だけど二人は留まった

気高き花柳の人々の 目足となって

わけへだてないやさしい君は

みんなの精舎を建てました

帰るところはひとつでいい

過去と未来をつなぐだろう

鳥たちが舞う 悠久の森

いのち集う 流転の島

 

 

(岡崎教務所)