2021年5月7日 岐阜高山教務所にて講師に高柳正裕先生をお招きして、2020年度の教区聖典学習会が行われました。
今年度4回目となるこの会は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、会場を岐阜高山教務所と高山教務支所(web配信形式)の二カ所に設け、さらにZoomによるオンラインでの聴講もできる形式での開催となりました。元々、教区内を対象にしていたこの聖典学習会ですが、「浄土真宗の法話案内」のサイト内に開催予定が掲載され、そちらを見て参加される方も多く、今では教区外や宗門外から参加する方も増えています。今回は、感染対策の影響で、大人数が入ることのできなくなった会場よりも多い、約20人がオンラインで参加をされました。
岐阜高山教務所の会場では、参加者同士が距離を取って座れるように、長机一台ごとに一人のみ、左右交互に席を設け、入り口で検温とアルコール消毒を行い感染対策が徹底されていました。
初回と2回目の開催時は県の緊急事態措置下ということもあり、オンライン参加のみの形での開催されましたが、一時状況が緩和されたこともあり、前回より今の形式で行われています。
教区としても初めての試みでしたが、オンライン設備を導入しての学習会を敢行するに至った背景には、教区改編による岐阜教区、高山教区の合併(2020年7月1日)がありました。
図らずも、新型コロナウイルスの影響が強くなってきた頃は教区改編のために岐阜高山間で連絡を密に取り合う必要があった時期でもありました。同じ県内とはいえ、行き来するには距離のある二地区間での会議のため、丁度、教務所内ではオンライン設備が整い始めていました。
一方で、教区内で以前より行われていた学習会や講座などは、新型コロナウイルスの影響もあり、その多くが中止に追い込まれていました。聞法、学びの場を保つためには、新しい形をとる必要があると考えた時、せっかく整った設備やノウハウを活かさない手はないと、元々会議に使用していた設備を転用し、オンライン学習会を開くに至ったのです。
しかしながら、教区で初めての試みです。始めのうち、特にオンラインのみの開催の第1回、2回はさまざまなトラブルが起きました。
特に機械関係のトラブルが多く、現在では講堂の音響設備と接続することで機材をシンプルにして、トラブルもなくなったものの、始めの頃は多くの機材を外付けで賄っていたため、機械の接続がうまくいかないと、マイクのハウリングが起こることや、音声が届かないこともありました。回線トラブルも多く、映像の画質を上げると回線が落ちてしまったり、映像が届かないなどのトラブルも起こりました。
オンライン参加ならではの問題もあり、開始当初は、教務所宛のメールで参加を募っていたので、参加申込のメールが来るたび、ZoomのURLを記載したメールを個別に返信していたため、随分手間がかかっていました。現在では岐阜高山教務所のホームページ内の学習会の案内ページに申込フォームを設け、自動返信が可能になりスムーズなオンラインでの参加受付が可能となりました。
都度、試行錯誤しながらトラブルを解決して、やっと今回、不自由なく開催できるまでに至りました。
【今回使用した機材一式】
【会場の機材設置図】
【講義の様子】
新型コロナウイルスの影響で従来どおりの学習会が難しくなり、オンラインでの学習会という形をとることになりましたが、結果として教区という枠を超えて多くの人に学びの場ができることになったのは、ある意味で「コロナのおかげ」でもあるのかもしれません。
その一方で、デジタル格差とでも呼べば良いのか、オンラインでの参加が難しい方がいるのも事実で、オンライン参加のみの第1回、2回では以前から参加していた近くの御門徒の方が参加出来ないということも起きました。オンラインの導入により、学ぶ場を維持することも大切ですが、場に集うことも同じくらい大切なことです。アプローチを多く保ちつつ、どうバランスをとるかも今後の課題の一つなのかもしれません。
今年度の聖典学習会は、第5回 2021年6月15日が最終です。上記の通り、教区の内外を問わず様々な方が参加しています。もしご興味のある方は一度参加してみてはいかがでしょうか。詳細はこちら。
(岐阜高山教区通信員 山田周斗)