5月11日、レクザムホール(香川県高松市)にて、慶讃テーマ「南無阿弥陀仏 人と生まれたことの意味をたずねていこう」、教区慶讃テーマ「宗祖親鸞聖人のまなざしに学ぼう―私の心の距離を問う―」のもと、慶讃法要お待ち受け大会が開催され、361名が参加しました。
【四国教区お待ち受け大会記念事業趣旨文はこちら 】

      帰敬式の様子

開会にあたって河野信吾慶讃事業推進委員長の挨拶に続き、大谷暢裕門首剃刀による帰敬式が執行され、56名が受式。仏弟子としての一歩を踏み出しました。

    門首挨拶

「正信偈」を同朋唱和で全員でお勤めした後、門首挨拶に続き、記念行事が行われました。四国教区では、「伝統と現代」をキーワードに記念行事が計画されました。長く伝統されてきた浄土真宗の歴史、真宗門徒の生活を振り返るということと、現代の私たちに問いかけられている真宗の教えとは何かということを通して現代に生きる私たちの生きる意味とは何かをたずねる手掛かりとしたいと考えました。当日は、「信心諍論」として伝承されている物語(親鸞聖人が「法然上人の信心と私の信心は同じだ」と発言したことがきっかけで、有力な弟子たちとの間で論争へと発展したが、法然上人は「善信(親鸞聖人)の言う通りだ。他力の信心は、阿弥陀仏から平等にいただいた信心であり、私と善信の間で差はない。私の信心と違うと思う人は、私がいく極楽浄土へ往くことはできないだろう」と言い、論争に決着をつけた)を、節談説教でどう語られてきたかを知り、その物語の今日的意義を通して法話に学ぶという2部構成の行事となりました。

       節談説教

第1部では梛野明仁氏(岡崎教区本澄寺住職)による節談説教が行われました。七五調で言葉に抑揚をつけた形で親鸞聖人のご生涯や『御伝鈔』に語られる「信心諍論」について語られ、参加者は耳を傾けました。

    法話(楠信生氏)

第2部では楠信生氏(前教学研究所長)による記念法話がありました。第1部での内容を通して、親鸞聖人が大切にされた、如来より賜る信心の大切さや、問いに立ち、自分とはどういう者であるかということを考え続けることが大切であると話されました。

コロナ下ではありましたが、361名の方々とともに勤行し、法話を聞き、合掌してお念仏を称える時と場を共にすることができました。あらためて親鸞聖人が「御同朋、御同行」という言葉で教えてくださっている、教えを聞いていく仲間の存在を感じることができました。来年勤まる慶讃法要に向けて、親鸞聖人の教えを頂き、私が人として生まれたことの意味を考えていきたいと感じた大会となりました。

(四国教区通信員   河野 一道)