寺院活性化支援員を派遣して、お寺の現状や課題、要望をていねいにお聞きし、寺族と門徒と一緒に教化の取り組みを考える〝寺院活性化支援室 過疎・過密地域寺院教化支援”

真宗大谷派(東本願寺)では、宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃法要をお迎えする2022年度までの4年間、慶讃事業の重点教化施策の1つである寺院活性化の取り組みを推進してまいります。
寺院活性化支援室 過疎・過密地域寺院教化支援では、真宗の教えとの出遇いの場、寺院が共同して聞法の場を開く取り組みが推進されることを願い、地域連続法話会の開催に対しての助成を行っています。

今回は、2022年7月26日に開催した、三条教区第22組長德寺の「離郷門徒のつどい」をZoom取材した内容をレポートします。開催場所は真宗大谷派(東本願寺)真宗会館です。

【内容】60分

 〈お勤め〉伽陀、表白、法名の読み上げ、佛説阿弥陀経、同朋奉讃、

 〈法話他〉法話、お寺や地域のことのスライド(PowerPoint)

  ※コロナでお斎は取りやめ

 

三条教区第22組長徳寺、東京真宗会館で行った離郷門徒の集いのZoomインタビューの様子をお伝えしたいと思います。

【離郷門徒のつどいはいつ頃からはじめましたか?】

10年以上続けています。去年、一昨年の2年間はコロナでお休みしました。

【何人ぐらい参加されていますか?】

10人ぐらいです。少しの入れ替わりはありますが、開催当初から今回まで10人ぐらいで変わらないです。

【始めようと思われたきっかけは何ですか?】

きっかけは、宗務役員で真宗会館でこの離郷門徒のつどいを担当してたことです。どのつどいもとってもいい雰囲気だなと感じていたからです。

【とってもいい雰囲気ってどんな感じのことですか?】

雰囲気のよさは、初対面であるけど初対面でないような。同窓会で学生の当時はあまり話したことはなかったんだけど、久しぶりに会って学年が一緒、故郷が一緒というつながりを感じて昔より話せるような。そんな感覚でしょうか。故郷が一緒って大きいですね。

自然と食、生活、あの時はと自分を振り返るようなことになっていきます。共通点を相手と見出そうという感じになっていきます。

【離郷門徒のつどいの魅力ってどんなところですか?】

お盆だからお参りしたいという気持ちに応えることができます。(東京は7月盆。新潟は8月盆で故郷に帰れない場合もお参りができる)

元々新潟出身だからということで、ご門徒どうしののつながりができる。初対面の方は2回目からは同窓会的な雰囲気になる。「また来年ここで会いましょう。」という言葉も聞かれました。

法話やPowerPointを使ったスライド、お斎を喜んでいただける。(喜んでいただける姿が、こちらの励みにもなる)

【つどいを行ったことにより、「よかったこと=効果」と言えることがあったら教えてください】

実際にお寺から離れて住まわれているご門徒に会う機会は、ほとんどありません。葬儀やご法事もありますが、それも距離があるので・・・。この離郷門徒のつどいによって会えるということが大きい。距離が離れていてもつながっていると感じられる。

つながっている感覚があるからこそ、参加されている方から「お葬式にお参りしてくれませんか?」とご連絡いただいたこともある。お墓についてご相談されたこともある。

会っているからこそ相談しやすい関係性があるのかなと思う。

【その他に】

やってみると誰でもできることだと思います。だけど、その一歩を踏み出すことにハードルがあるのだと思います。やっていることは、お寺で行う法要と同じだと思うんですと語る関根住職。

「まず行動してみる」というところを大事にされていると感じました。その他、新潟のお寺の近くのご門徒も含まれますが、寺報を出すことによりお寺のことを知ってもらうということもされていました。

【将来的に思っていること】

故郷に直接縁がある方はこうしてお参りに来ていただいている。

しかし、世代が交代していけば自然と故郷への思いが薄らいでいくものだと思う。距離で長德寺とのご縁がたとえ薄くなっていったとしても、お住いの近くのお寺とのご縁を結んでいただけるようなこともしていきたいとも思っている。

その他、ご門徒で将来的に法事がきちんと勤まっていくのかという不安を持たれている方がいる。その不安に応えるようなこともしていきたい。(サブスクリプション的なことで考えられないか考え中)

また、お寺の者が当たり前と考えていることが当たり前ではないということ。例えば、「法事を勤めるために何を準備したらよいか」「包みに何て書けばよいか」・・・

過疎・過密地域寺院教化支援 助成について

 2023年に宗祖親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年の慶讃法要がお勤められます。慶讃法要をお迎えする2022年度までの4年間、教化の現場の“声”に応え、2つの教化事業への助成を行います。助成を希望されます場合は下記の申請書にご記入のうえ、各教務所にご提出ください。事前のご相談、お問い合わせは、寺院活性化支援室過疎・過密地域寺院教化支援(企画調整局)までご連絡ください。

「離郷門徒のつどい・ふるさと法要」「地域連続法話会」の開催に助成をしています。詳しくはこちらをご覧ください。https://jodo-shinshu.info/kaso-kamitsu/

小さな聞法の場を数多くつくっていきましょう