10月1日、秋晴れの中、名古屋別院において、「南無阿弥陀仏 人と生まれたことの意味をたずねていこう」のテーマのもと、お待ち受け大会が開催され、750人が参加しました。


当日は午前に大谷(ちょう)(ゆう)門首剃刀による帰敬式が執り行われ、30人が受式し、暖かな日差しの差し込む本堂で仏弟子としての一歩を踏み出しました。受式者の女性は「新しい出発に気が引き締まる思いです」と柔らかな笑顔で語りました。


帰敬式の様子

引き続き、午後1時からお待ち受け大会が開会しました。はじめに、お待ち受け慶讃事業推進委員会松下正信委員長から来賓と来場者への謝辞が述べられました。「来年の慶讃法要が、心踊る法要となることを念じます」と語った松下氏の表情は、慶讃法要を機縁とし、私たち一人ひとりが今一度念仏の教えに立ち返り、人と生まれた意味をたずねていくという願いに満ちているように感じられました。続いて、木越(きごし)(わたる)宗務総長から挨拶があり、その後、同朋唱和による勤行がありました。そして、大谷暢裕門首から挨拶があり、慶讃法要の願いと意義が伝えられました。



続いて、合唱団「名古屋教区 ちいちの華の会」による慶讃テーマソング「今日も明日も あなたもわたしも」の合唱が披露された後、「浄土真宗って何ですか。一緒に考えましょう」を講題に、尾畑文正氏(同朋大学名誉教授)による記念講演がありました。尾畑氏は、現代という時代だからこそ抱える苦悩と、どのような時代であろうと変わらない迷いをご自身のこれまでの経験をとおして問い、私たち一人ひとりのあり方を仏法に尋ねていく大切さについて語りました。



別院本堂に集った参加者

境内にはブースが設置され、来年真宗本廟でお迎えする慶讃法要のPRや書籍販売が行われました。また、お茶所では「坊さんカフェ」が開設され、僧侶による淹れたてのコーヒーが参詣者にふるまわれました。境内は美味しいコーヒーを手にした参加者や親子連れなどで賑わいました。


さまざまな問題を抱え、「人と生まれた意味」が見えづらくなった現代だからこそ、私たちひとりが念仏の教えに立ち返り、仏法に歩む道を尋ねていくことが今願われていると感じた大会となりました。



(名古屋教区通信員 荒山 優)