国の「過疎地域自立促進特別措置法」で過疎地域、みなし過疎及び一部過疎に指定された市町村のお寺や、都市部で住職・寺族・ご門徒のつながりを持つことが難しくなったと感じられるお寺などを対象に、「真宗の教えが伝わる場と次世代への教えの相続していく環境」を一緒に考える寺院活性化支援室 過疎・過密地域寺院支援。

2019年3月27日、広島別院で「在広(ざいこう)門徒の集い」を考える寺院の協議会が開催されました。この集いの目的は、住まいを広島市街に移された方にも聞法の機会をつくりたい、郷里のお寺とのつながりをもっていただきたい、歴史ある広島別院を生かしたいというものです。

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在広門徒とは?・・・明確な定義はありませんが、広島県内の安芸高田市・三次市・庄原市など広島県内の中山間地域から広島市街に住まいを移された門徒のこと

この「在広門徒の集い」立ち上げに向けての動きは以下のとおりです。

【2017年まで】

経済発展の中で、広島県内の中山間地域から広島市街に住まいを移される門徒がおり、そのコミュニティがあった。しかし、高齢化や世代交代がうまくいかずに「会」としての形がなくなっていった。

中山間地域から広島市街へ住まいを移される門徒(離郷門徒)について、真宗の教えを聞く機会・郷里のお寺とのつながりを持つ機会がやはり必要であるとの願いから、芸備組・安芸北組ほか若干の話し合いを持った。

【2018年2月】

広島別院教化委員会で協議。

【2018年5月】

広島県内4組(備後組、芸備組、安芸北組、安芸南組)正・副組長で協議。

【2018年6月~10月 】

広島県内の寺院へ在広門徒の集い立ち上げについての伺い文書を発送し、アンケート結果を集計。集計結果を、県内全寺院に発送した。

【2019年1月~2月】

賛同寺院16ヵ寺へ、具体的な立ち上げについての意見お伺い文書を発送し、結果を集約。

【会議は14時から16時 安芸北組、芸備組、安芸南組、備後組から賛同寺院の8名が参加されました】

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<在広門徒の把握と開催案内・周知はどうする?>

お寺とご門徒の関係性はお寺によってバラバラです。

・この方にご案内を渡せば10人ぐらいに配ってくれる。

・個人情報の取扱いだから慎重に。

・反応は分からないけども、共通の案内文を所属の寺院から送ることがよいと思う。「在広門徒のつどい」事務局名で送っても、これは何だ?となるし、何より郷里のお寺とのつながりの中で集まって欲しい。

・この方にお願いすれば来てくださると思っていたご門徒が亡くなってしまった。

など意見が出て、共通の案内文を作り各お寺からご門徒に発送することとなりました。

<集いの運営と行事内容はどうする?>

・アンケート結果から、決め決めじゃない集いでありたい、お寺さんだけで全部やってしまわない会がよいと思う。

・参加いただいた方に要望を聞きながら会を作っていくことは非常に大事。だけど、第1回目は誰が参加するかも分からな

・西本願寺で行った離郷門徒の集いのアンケートによると、法要・法話・住職と会うことを楽しみに参加したとの結果がある。

お勤め・法話は外せない。そして、その日は賛同寺院の住職がみんな顔をそろえたい。

・お寺の報恩講やお彼岸、お盆にかち合わない。

・田植え、稲刈りにかからない、仕事している方も参加できる土・日がよい。

・懇親会もしたいとアンケートにあるが、初対面でいきなり懇親会しても何話すかというのがある。まず1回目をで意見を聞いてから2回目以降でやれればいいと思う。

・広島別院の立地を生かし、場所は広島別院で行いたい。ご門徒・広島別院・郷里のお寺をつなげたい。

などから、場所は広島別院、第1回目を2019年9月1日(土)14時~16時、お勤め、挨拶と趣旨説明、法話、協議会&質問タイムにしたらどうかと、およそまとまりました。

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その他意見としては

・今後の望みとして、広島県の中山間地域以外の他府県から住まいを移されている方にも来ていただけるようにしたい。北陸や東海、近畿から来られた門徒から「法話を聞きたい」との要望を聞いたことがある。場づくりが大事。

・「つながり」、「会の目的」を大切に考えていきたい。安直に「在広門徒の集い」ができればいいとしてしまうと、郷里のお寺とのつながりができず、単なる広島別院の会になっていきかねない。

広島別院を中心とした仏事代行ができるといいな

在広門徒の集いに集まった方々と、慶讃法要の団体参拝をしたいな!

etc・・・

願いをかたちにする取り組みが、一歩一歩丁寧に進められています。

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寺院活性化支援室では、お寺の教化活動を一緒に考えます。

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