長浜教区第21組の子ども夏のつどいが、長浜市湖北町河毛泉龍寺にて2014年8月30日に開催されました。
今年は、「子ども夏中」と題して、「子どもがお店やさん、大人がお客さん」として、いわば寺院版キッザニアのいろいろなお店やさんごっこお楽しみ会が企画されました。
「夏中さん」とは、長浜の大通寺の夏中法要が有名です。この法要には例年沢山のお参りにこられる人出をあてに、いろいろな夜店が立ち並びます。
開催の願い
昔は、どこでも子どもがお寺の境内で遊ぶ姿は、当たり前の光景でした。しかし、少子化や子どもたちの習い事など、時代状況とともにお寺で子どもが遊ぶ姿は珍しくなってきました。
子ども夏のつどいの開催は、「お寺に子どもがお参りするきっかけに。子どもが集まることで、子どもをご縁として、若い親御さんもおじいちゃんもおばあちゃんも家族そろってお参りする。お寺が堅苦しいところではないことを知ってほしい」という願いです。
子どもたちの自主性・主体的に
長浜教区では、小学校の廊下で正信偈の偈が聞こえるというエピソードもあるそうです。子どもたちは、おじいちゃん、おばあちゃんのお勤めをしている姿から音で覚えます。字が読めなくても音で覚えるのです。
お勤めの後、お楽しみのお店やさんごっごが始まります。今回は、十種類の中から、子ども達自身が何やさんをしたいか希望を出して自分たちで決めます。希望が多いお店やさんは譲り合う姿がみられました。準備も自分たちでします。子どもが楽しそうに頑張っている姿を見ると大人も自然と笑顔になります。
長浜教区の子ども会(日曜学校)
2012年10月1日実施の第7回教勢調査結果によると、長浜教区の子ども会は、50.1%(全国平均13.1%)と全国1位の組織率です。 第21組の門池組長によると、長浜では、数ヶ寺が共同で子ども会を運営している場合が多く、会所は住職の交代と合わせて巡ったりするとのこと。
狭地域に数ヶ寺が点在するという特徴をもつ長浜教区ならではの姿かもしれません。
1ヶ寺で子ども会を開催・継続するのは、難しいことかもしれません。ただ、ここ長浜教区第21組のようにお寺が共同して、子ども会行事を行うことも一つの方法と考えられます。
お寺が子どもたちの帰れる場所に
会所泉龍寺の藤住職は、最後に「子どもたちが大人になったとき、お寺で遊んだ体験や、お勤めをした経験を大事にしてほしい。20代30代になったとき、ふと思い出して、小さいころ遊んだな。そんな感じでいいんです。大人になって“字”や“言葉”で思い出すのではなく、体験から思い出してほしい。」と言われました。小さいころの体験は、大きくなっても自然と覚えているものです。