高倉会館で長年続けられてきました高倉会館日曜講演が東本願寺日曜講演と名称を変えて、しんらん交流館オープン後初めて2階大谷ホールで開催されました。(休館ほか、休会の場合があります)。
この日の講演は大谷大学長の草野顕之さん。「親鸞聖人と恵信尼公の結婚」と題されたお話は、親鸞聖人のお手紙である『御消息集』や妻恵信尼と娘覚信尼との往復書簡である『恵信尼文書』といった史料を紐解きながら、当時の社会の結婚観、親鸞聖人や恵信尼の生活はどうであったか等が紹介されました。「出家者も在家者も等しく救われるのであれば、結婚をしても肉食をしてもそのままでよいと決定されたのが聖人の姿勢だったのではないか」と、およそ100名の聴講者に問いかけられました。
講演を終えて宗務総長の里雄康意から「蓮如上人は『仏法は、聴聞にきわまることなり』、また『仏法には、世間のひまを闕きてきくべし。世間のひまをあけて、法を聞くべきように思う事、あさましきことなり。仏法には、明日と云う事はあるまじき』とお伝えくださっています。そしてその心を大切にしてきた宗門の伝統があります。場所は変わりましたが、ここが聞法の道場となるよう皆さまにお育ていただきたい」と挨拶しました。
次回は7月12日、九州大谷短期大学名誉教授の山田眞理子さんを迎えて「今、子どもたちと共に生きるものとして~奪ったもの、残すものを見つめて」と題して9時30分から行われます。ぜひ、ご来館ください。