法語に込めた思い

世間では、終活や断捨離が盛んに勧められ、お墓や仏壇を閉める方も多くなっています。
そして、仏事全体が簡略化され、顕著に進む宗教離れ。しかし、すべて手放し、最期は皆さんどこへ行くのでしょう。本当に大切なものは何かを考えてもらうきっかけになればと思い、仏教の専門用語ではないやさしい言葉でリズムよく表現しました。

水墨画

掲示板に込めた思い

庭園

淨證寺には、「聖清苑」と名付けられた京都の庭園を感じさせる庭がある。近隣の方の散歩コースとなっているこの場所に、「ずっと、掲示板がほしかった」と語る住職代務者の三好一存さんは、昨年の4月頃、念願の掲示板を設置した。
「地元の方はもちろん、外国の方にも見ていただいており、さまざまな方とのコミュニケーションのきっかけになっています」と話す一存さん。
 

掲示板の言葉は、一存さん自ら毎月考え、坊守さんが書き上げるという共同作業。さらに、ご門徒の方が毎月持って来られる手描きの水墨画とともに掲示されている。
 


お寺という場が「我が身に出あわせていただく場」となることを願っている一存さんにとって、掲示板はその一助であり、「掲示板の言葉に目を向け、少しでも感じていただけることがあると嬉しい」と話された。



日々忙しなく移り変わる世の中で、ふと立ち止まり、言葉を通じて我が身に出あうことの大切さをあらためて感じた。

(四国教区通信員 河野 一道)


『同朋新聞』 2023年10月号「お寺の掲示板」より

ご紹介したお寺:四国教区 西讃組 淨證寺(住職代務者 三好 一存)
※役職等は『同朋新聞』掲載時のまま記載しています。