法語に込めた思い

これは、仏教詩人の榎本栄一さんの言葉です。
榎本さんの言葉は気づかされることが多く、何
度かご紹介しています。昨今報道される詐欺や経済に関する事件。この言葉は、金銭に振り回されている私たちの現実を、まさに言い当ててい
るのではないでしょうか。法語を見た方にとって、生きる上で何が本当に大切なのかを問うきっかけになればと思います。

出典:榎本栄一『煩悩林』(難波別院)

掲示板に込めた思い

康安寺の掲示板は、通学路に面した場所にあり、隣には地域の集会所が建っている。「普段お寺に来られない方にも、掲示板は見てもらえる」と語る住職の谷光真さん。掲示板の前を通る子どもたちや地域の方々に興味を持ってもらえるよう、仏教者の言葉に限らず、歌詞や漫画のセリフなどさ
まざまな言葉が掲示される。
 心にとまった言葉をその都度書き留めておき、社会情勢を鑑みて家族で決めているそうで、この家族会議は、寺族自身が社会と仏様の教えについ
て考える大切な時間にもなっている。

 また、法語の執筆は光真さんが担当。既成概念にとらわれず、自分らしい字で表現することを大切にされている。

 さらに、若い世代の方にもお寺のことを知っていただきたいという願いから、若院が中心となり、5年前からSNSの活用を開始。ご門徒からは、お寺のSNSが家族との会話のきっかけになっているとの声をいただいた。徐々に世代を超えて広まりつつある掲示活動には、お寺が果たす大きな役割があると感じられた。

康安寺Instagramはコチラ

(大垣教区通信員  内田 篤宏)


『同朋新聞』 2023年11月号「お寺の掲示板」より

ご紹介したお寺:大垣教区 第6組 康安寺(住職 谷 光真)
※役職等は『同朋新聞』掲載時のまま記載しています。