ここ数年、新型コロナウイルスの影響によりお寺で行われるさまざまな行事や法座が規模を縮小、またはオンラインをとおして開かれることが続いてきました。

今年に入り、小規模ながらでもご門徒がお寺に集い、法座再開に向けて法座の活性化の一翼になればとの思いから、大分東組佐伯ブロック初めての取り組みとして、「4カ寺合同定例法話会」が企画されました。

この法話会は佐伯市内の4カ寺(常照寺、宿善寺、専念寺、大願寺)が持ち回りで会所となり、それぞれのお寺の住職を講師に迎え、今年の3月から計12回開かれました。

今回、大願寺さんを会所に常照寺住職・尾崎進さんを講師に迎えた法話会を取材しました。

大願寺・能仁徹也住職
常照寺・尾崎進住職

合同法話会は、宿善寺の住職・後藤立雄さんが発案し、3カ寺の住職に声をかけたことで始められました。

「お寺では私が講師となって15年ほど聞法会をずっと開いてきました。最初は20人くらいの方が来てくれていたけど、最後は2人になって。こちらが思っているほど力が入っていなかったのかなぁと思ったりもしました。なかなか人数も増えずに、少し聞法会を休んで次はどうしようかと悩んでいたところに、法話会の企画で声をかけてもらい、“渡りに船だなと(笑)”と思い参加しました」と語る尾崎住職。

合同法話会を始めるにあたり、それぞれのお寺でチラシを作成しご門徒さんに呼びかけられたそうです。

お彼岸などの法要の際はご自身でお話をされますが、他のお寺の住職を講師に招いての合同法話会は予想していたより多くの門徒さんが集まって下さったとのこと。

また、「講演会などでお話を聞こうと佐伯市から大分市の中心へ行こうと思っても遠いでしょう。家から歩いて行けるお寺で他のお寺の住職さんのお話を聞けるということで、珍しいし嬉しいのかもしれませんね」と大分県南の土地ならではのことも教えてくださいました。

この日、法話会の最終日を迎えた大願寺住職の能仁徹也さんは、継続した取り組みに向けて「自分のお寺で法話を聞くだけではなく、各お寺のご門徒さんが違うお寺に出向いて、そこで門徒さん同士の交流ができれば尚良かったけれど、今年度はそれができなかったですね」と課題をおっしゃいました。

法話会後は、ご門徒さん同士でお茶菓子を楽しみながらあたたかな時間が流れていました。「3人の住職さんのお話をそれぞれ聞けたのが新鮮でした」、「よかったら来てくださいね、とお声がけしてもらって、お話を聞きたい人が毎回集っていたので良かった」「平日開催なので、土日であればもう少し人数も増えたかもしれませんね」といった感想が聞かれました。

法座が再開されても、なかなか人が集まりにくいということはあるように思います。疎遠になってしまったご門徒さんを呼び戻そうと、お寺同士が協力し合うこの取り組みに新たな視座をいただきました。

(九州教区通信員 相馬朋子)