梶 哲也
Kaji Tetsuya
インド仏教の中でも初期の説一切有部の思想、特にその煩悩論を中心に研究しています。説一切有部は初期インド仏教界で最も大きな学派だったと考えられており、膨大な阿含経典の教説を整理、体系化しました。その教義学は、通仏教的に基礎学として学ばれています。
教学研究所では、この仏教の視点に基づきながら、現代社会の諸課題に取り組んでいきます。
1982年生まれ。大谷大学大学院博士後期課程(仏教学)修了。博士(文学)。大谷大学文学部任期制助教などを経て、現職。大阪教区正念寺衆徒。大谷大学非常勤講師。光華女子大学非常勤講師。対法雑誌刊行会会員。
寺島俊穂『戦争をなくすための平和学』(法律文化社、2015年)
【一言コメント】
戦争がないだけでは平和とはいえない。武器に頼らない方が実は紛争は解決できる。
平和学が積み重ねてきたこのような実証的な研究成果を初めて学ぶのに、オススメの一冊です。
日本印度学仏教学会
International Association of Buddhist Studies
「説一切有部における煩悩論の構造と起点」(博士論文、大谷大学、2019年)
「説一切有部における欲(chanda)」(『対法雑誌』第1号、2020年)
雑誌連載「煩悩百八面相」(月刊『同朋』2022年9月より連載中)