10月24日、大垣教区第十組善樂寺にて「“コロナ法要”~あたりまえの明日のために!!~コロナを「見る・聞く・話す」法要」と題した「同朋の集い」が開催されました。今回は、この法要に参加させていただき、コロナ禍中での「聞法の場づくり」について、善樂寺の住職、坊守、ご門徒の方々に尋ねました。

 


 

【コロナ感染対策を尽くして】

 

善樂寺は、岐阜県西濃地区大垣市、戦後宅地化が進んだ地域にあり、本堂は地域自治会の集会などにも使用されています。

 

 

 

暖かな日差しに恵まれた境内からは「久しぶりやね。元気しとった」との声が聞こえています。声の先では、遠慮がちに少し離れて挨拶を交わすマスク姿のご門徒が見られました。

 

本堂では、スペースをいっぱい使って空間を確保して、一席ずらして椅子を配置。常時対角の窓を開けて空気の流れができるよう考えて、換気対策を取っていました。入り口では、年行事の世話係りの方が、一人ひとりの手に消毒剤をスプレーしてから、椅子へと案内しています。その椅子には、ブランケットと寺報の「聞法」10月・11月号が用意してあり、ここにも細かな配慮がされていました。

 

参拝者お迎え

手指消毒の様子

 

そして、本堂内がいっぱいになれば庫裏の「お内仏の間」へとご案内。本堂と同時に勤行や聴聞ができるように、お内仏の間にもスピーカーとモニターが設備されています。

 

 

【法要での工夫/動画を活用して聴聞】

 

勤行は『和訳正信偈』をCDのリードで、本堂とお内仏の間で同時に勤められました。『御文』は、感染対策として、参拝の方と距離をとり、特別に内陣にて「疫癘」(四帖目九通)が拝読されました。『和訳正信偈』は、10月号の寺報に掲載されており、予習ができるように案内されていたからでしょうか、参詣者の方々みんなで声をそろえてお勤めされていました。

 

お内仏の間でのお勤めの様子

本堂での御文拝読の様子

 

 

続いて法話の動画を視聴しました。今回拝聴する法話動画は武田未来雄教学研究所所員による【いま、あなたに届けたい法話】「疫癘の『御文』について」です。配布された11月号の時報に掲載された「疫癘の『御文』の本文と簡訳」、「『御文』について」を資料として、本堂とお内仏の間それぞれでみんな真剣に聞き入っていました。

 


本堂のテレビで法話を視聴する様子

お話しの様子

 

 

その後、同朋の会会長の不破光司さんより20分程「コロナ禍での防災避難」についてのお話しがありました。ハザードマップを基に、避難場所の確認と過ごし方、早期避難の大切さや持ち出す物などについて、ゆっくりと確認していました。そして最後に恩徳讃を斉唱し、住職から、本日のホームページから視聴できることが伝えられ、できれば是非お家でも見て頂くようおすすめして閉会となりました。お斎はお家で召し上がっていただくようにパックでの持ち帰りとしていました。

 

 

 

[参拝者の声]

 

今は、外に出られなくなった。老人会の寄合いもない。お参りでもないと外に出られない。

 

若い者が心配してくれて、外出しなくなった。今回「お寺は良いよ」って言ってくれたから、久しぶりにみんなに会えた。お寺なら、みんなに会える。

 

お参りに行く回数が例年の半分くらいに減ってしまった。感染予防対策は、いろいろな工夫と気遣いが感じられて良いお参りだと思う。時間も約一時間と短く考慮されている。

 

直接、お話しを聞きたかったが仕方がない。法話はわかったような……難しかった。

 

よく考えて感染防止対応されていると思う。

 

 

 

 

[世話係りの声]

 

何とか法要(同朋の集い)を勤めたかった。報恩講へ向けての良い取組みとなった。しかし、これから寒くなるので気候や室温への対策などの課題も見つかった

 

 

 

 

【法要を終えて】

 

 

法要後、住職の不破哲秀さん、坊守の不破園子さん、法務を手伝っている竹中裕史さんからお話しをお聞きました。その中で、不破住職は次のようにお話くださいました。

 

不破哲秀住職(左)と竹中裕史さん(右)

 

 

何とか法要(同朋の集い)を勤めたいというご門徒のみなさんの想いが強かったです。当院ではコロナ以前から法義相続・本堂護持の工夫をご門徒と共々模索して参りました。コロナ禍の今年も、可能な範囲で工夫開催しようと思って参りました。今回の「同朋の集い」は、今年を含めた近年の法要の集大成、そして報恩講への良い準備になりました」。

 

 

感染予防対策については、「これで十分ということはないのですが、消毒・マスク・換気の徹底をして「三密空間」を作らないよう注意を払いました。更に、時短にも努めた法要次第としています。そして、特に今年は「法話とお斎」について、考えて考えて苦労しています」と吐露されています。

 

 

法話については次のように話されました。

 

春・秋季永代経も夏の法要も講師に文章にまとめていただいたものを寺報でご門徒に届けていました。これにより、お寺参りできない方々にも法話をお届けする事ができました。そのような中、夏ごろ、今回の法話動画【いま、あなたに届けたい法話】に出会います。「疫癘の『御文』について」がテーマであり、時間も15分位と丁度良く思いました。今はまだ、時間を短く抑えの法要を勤めていますので、後日改めておさらいをと考えています。それに、推進員の五十・六十歳代の方々は、インターネットにも慣れているようなので、しんらん交流館ホームページを検索していただけると思っています」。

 

また、「全ての寺院でネット環境(wifi範囲や有線の設備)が整っているとは思えないので何か良い方法はないものでしょうかね」とも話されました。

 

 

お斎については、

 

その会所で、みんなで準備していただいてこそ意味があります。しかし、現状において、今までのようにみんなでいただくことはできません。本日のように、持って帰っていただくのも一案ですが、どうしたものか。また、みんなで相談します」とのこと。

 

 

最後に、今、お寺(教え)は、求められています。僅かながらですが、そう感じます。感染予防対策「消毒・マスク・換気の徹底」と「三密空間」を作らないなど、できることを確実に実行する。そして、ご門徒のみなさんへの注意喚起を行なうことと、それを見せることとで、なっとく感をもって合意形成がはかられ、信頼関係を築くことにもなると思います。楽観ではなく、法要は勤め続けられると思います」と話してくださいました。

 

(大垣教区通信員 北條邦康)