滋賀県大津市瀬田の大萱にある善念寺さんの子ども会を取材させていただきました。

時間が近づくと子ども達が集まります。

住職の治田義章さんにお話を伺いました。


勤行の前にお話をする住職の治田義章さん
みんなで勤行


——子ども会を始めてどれくらいになりますか?

子ども会を始めたのが10年ほど前になります。もともと善念寺では子ども会を行ってはいませんでした。子ども会を始めるきっかけとなったのは、京都教区の青少幼年小委員会でお寺の子ども会サポートという事業があり、その時私はその会の委員をしておりました。たまたま申し込み寺院が少なく、ちょうど私も子ども会を始めてみたいと思い、私も委員ですがサポートを申し込んでみました。そこで、第1回の子ども会を始める際に教区からスタッフの方々に来ていただいてご協力をいただきました。そこからなんとか自分たち家族で子ども会を開けるようにまでなりました。

どれくらいのペースで開催するのかも考えました。お近くのお寺で土曜学校を月に2回されているのですが、自分でやっていこうと思った時に月に1回なら何とか頑張って行けそうだなと。

——子ども会を始めてみていかがでしたか?

いざ始めてみると中々大変ですね。何をやっていくかを毎回考えていくことが大変でした。飽きさせないことと続けて来てもらうことを考えなくてはいけないので。

今日は夏休みの宿題をします
住職さんや坊守さん、保護者の方がアドバイスをしていました

——今日もたくさんの子ども達で賑わっていますね。

実は一度だけ子どもが一人も来ない日がありました。結構ショックでしたね。でも、家の子ども達も毎回参加していたので、その時は家の子ども達だけで行いました。子ども達に子ども会を手伝ってもらうことは、家のことに関わってくれるきっかけの一つと考えました。

——どういう子ども達が参加されていますか?

来てくれている子ども達ですが、最初はご門徒様方のお子様を中心に声を掛けていました。ただ、ご門徒様のお子さんもそんなにたくさんはおられないので、お寺の近所に新しいお家も結構出来てきたので、最初はチラシをポスティングしたり、掲示板に案内を貼ったりだとかということをしていましたね。


今は、家の子ども達が小学生に上がりましたので、クラスの子たちにチラシを渡してもらったりして、結構同級生の子ども達も来てくれています。その同級生の子たちから子ども会の話が広がって兄弟で一緒に来てくれたり、その友達を連れて来てくれたりしています。あとはSNS等を活用した告知もしています。来てくれた子どもには連絡先を書いてもらうので、次回の子ども会の案内を送ったりしていました。送ったとしても次回の子ども会に来てくれるとは限りませんし、毎回郵送をしていると費用もバカにならないので保護者の方にLINEのグループに入っていただくことにしました。そうすると費用もかかりませんし、出欠の連絡もいただけてスムーズになりました。

出席カードにシールを貼るのもお楽しみの一つ

ただ、これは他のお寺の皆さんもおっしゃることですが、自分の子どもが適齢の時はいいんですけど、その年代の子ども達が卒業していくと、子ども会を続けていくのが大変になるということがあります。このあたりのことは地道にやっていくしかないでしょうけどね。

うちの子ども会にはいつまでも来てくれていいと思っているのですが、小学生を卒業すると自然に来なくなる子どもが多いです。そのような中、長い子だと長女の同級生で小学生に入ってから中学校に上がったくらいまでずっと来てくれていました。

宿題が終わったらかき氷

——やっていくうちに何か変化を感じるものはありましたか。

「子どもの心がわからなくなった人を『大人』というのです」と教えて下さった方がおられました。そもそも、私は子ども会を開きたいという思いを持っていた一方、子ども達と接することに苦手意識を持っていました。色々な場所で子ども達と接する機会があっても、どうしても他の方たちのように子ども達と一緒になって仲良く話したりすることができませんでした。この先生の言葉を聞き、それは私が「自分は大人、この子らはこども」と線引きをし、距離を置いていたからではないかと思いました。無意識にどこか大人ぶった、近寄り空気を醸し出していたのかもしれません。先生の言葉から「大人は子どもを指導するもの」「教えるもの」という意識ではなく「子どもの目線で」「子どもの気持ちで」子ども達と接することが大切なのだという事を教えられました。そのように子ども達と接する事で、子ども達が育つということだけでなく、自分たちが子ども達から育てられるという事があるのではないかと思います。

(京都教区通信員 治田保男)