伝道掲示板 

弱さがあるから本当の強さが知れるんだ




岐阜別院にある境内と山門南側の2ヵ所の掲示板。これまでは、講座のお知らせポスターを貼るのみで十分に活用できていませんでした。


しかし、教区改編を契機に設置された岐阜地区教化センター研修部会において、新型コロナにより人が集まることが困難になり、研修会や聞法会が行えない状況でも行える教化事業として検討した結果、この2つの掲示板の活用の方向性が見出されました。



掲示板と書道部の皆さん


山門南側の通り沿いにある掲示板は境内外にあり、お参りに来られる方以外の目にも留まります。特に、岐阜別院東側には鶯谷中・高等学校があり、登下校の際生徒さんの目にふれるので、若い人たちにも響く言葉を掲示しようということになりました。


この方向性を更に進めていくにあたり、岐阜第15組教化委員会が取り組まれている先例を参考にしました。地元郡上の高校生に書を依頼し、組内寺院に手書きのポスターを配布するというものです。これに倣って、鶯谷中・高等学校書道部に岐阜別院の掲示板の言葉を書いていただくようお願いしました。



書道部の活動の様子

企画が始まった2021年当時は、新型コロナの影響で、休校や授業がリモートになるなど、友達と会う機会が減り、部活動も十分にできず発表の場もない状況で、呼びかけに是非とお応えいただき、早速取り組みが始まりました。

研修部会委員で自作した言葉、あるいは書籍等より引用した言葉から、中高生とも共感できるような言葉を選定し、一覧にして書道部にお渡しするとともに、部員の皆さんからも、生活の中で響いた言葉を書いてほしいと依頼し、これらを「今月の言葉」と題し2ヵ所に掲示しました。


特に通学路沿いの掲示板は、枠に合わせ、横幅約170cmの用紙に書いていただいたため、通りからは大変目を引くものとなっています。時折、生徒さんも足を止めて言葉に見入っている姿や、親御さんも気にかけて見に来られている様子が窺えます。


書道部員が選んだ言葉。「自分の色をちゃんと持って生きていくという願い」をこめて書いたという

彼ら彼女らは日々、勉強や部活動に励んでいることでしょう。道を歩む中で、壁に突き当たり、悩みうずくまることがあるかもしれません。そんな時にも、自分の在り方を知らせ、見捨てない心があることを伝えたいというのが掲示伝道の願いです。

 
研修部会では今後、書道部の皆さんとの懇談の場をもちたいと話し合っています。中高生の皆さんが日ごろ感じていることを聞かせていただき、私たちも同じく悩みながら生きるものとして、また浄土真宗の教えを聞くものとして、生きることの意味を確かめたいと思います。「言葉」を通して響きあう関係ができることを願い、取り組みを継続してまいります。


(岐阜地区教化センター委員) 

『真宗』2022年12月号「お寺の掲示板」より

ご紹介したお寺:岐阜別院※役職等は『真宗』誌掲載時のまま記載しています。